グラフィックス表示
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/08 04:31 UTC 版)
「PET 2001」の記事における「グラフィックス表示」の解説
ホームコンピュータとしては、早々に高精細なカラーグラフィックスとサウンド機能を備えたマシン(Apple II、Atari 400/800)に敗退してしまった。カラーに関しては後のVIC-20(日本国内ではVIC-1001という名称で販売された)やコモドール64で対応した。PET向けには Thomson EF936x を使った512×512ピクセルの高精細グラフィックボードをリリースしている。 通常のPETのグラフィックス機能は、ROM上の固定の文字セットに限られている。当時の競合機種にはPCGと呼ばれる機能があり、文字のパターンを参照する際のアドレスがRAMを指すよう変更でき、任意のパターンを文字として表示可能だった。プログラミングの観点から言えば、これは比較的簡単に高精細なグラフィックイメージを得ることができる手段である。BASICプログラムでビットマップ画像のアニメーションをリアルタイムに描画するのは難しかったが、PCGなら文字オブジェクトを画面上で動かすだけで済むため、よく利用されていた。しかし、PETにはPCG機能はなく、大きな弱点の1つとなっている。 この欠点を補うものとして、PETのROM上の文字セットは ASCII-1963 から派生した PETSCII(英語版) と呼ばれるもので、様々なパターンの文字を含んでいた。それらを使ってスペースインベーダーなどのゲームも文字だけを使って移植されている。2つの切換え可能な文字セットがあり、大文字と小文字が使える文字セットと大文字とグラフィックス文字が使える文字セットを備えている。また、文字を反転表示することも可能である。また、テキストアドベンチャーではグラフィックスは不要だった。中には文字セット用ROMと差し替えるEPROMを同梱するソフトウェアも登場した。ダイアクリティカルマーク付きの文字セットや数学記号の文字セットなどのEPROMもサードパーティから発売されている。 8000シリーズ以外のPETにはサウンド用ハードウェアがないが、IEEE-488ポートの出力を矩形波の音声信号として利用することができ、一部のゲームではそれを利用していた。
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