クレーコート (clay court)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/02 01:56 UTC 版)
「テニスコート」の記事における「クレーコート (clay court)」の解説
いわゆる"土=clay"と指すように、土質材料を固めた地面に砂を撒いたサーフェスのことである。使われる材料は様々で、日本では学校の校庭でよく見られる粘土質の地面に真砂土を撒いたイエロークレーが一般的である。世界各国で開かれる主要な国際テニス競技大会では日本と事情が異なり、アンツーカを使ったレッドクレーを採用している大会が多い。とりわけ有名なのが四大大会の全仏オープンである。一方、アメリカでは変成岩を砕いて敷いたグリーンクレイの"Har Tru"をよく目にする。四大国際大会の1つである全米オープンが、1975年から1977年にかけてグリーンクレーを採用していた。 2012年のマドリード・マスターズではブルークレーを採用したが、選手から滑りやすいと批判を受け、翌年からはレッドクレーに戻している。 クレーコートは足がスライドしやすく、特有のフットワーク技術を要求される。また、一般的にはロングラリー戦になりやすいため、総じてグラウンド・ストロークとフットワークが得意な競技者に最適なコート・サーフェスとされる。プロ選手で例を挙げるとラファエル・ナダルがその代表格である。 ハードコートに比べると球足が遅くなる一方、バウンドが高く弾む。それによりポジショニングが下がり目となるのでストロークやフットワーク優れるタイプが有利になる。ハードや芝に比べてショットが決まらないケースが増えてラリーが長くなり、より緻密な組み立てが必要になるうえ、他と比べて体力が必要となる[要ページ番号]。 スペインなどのヨーロッパや南米にはクレー育ちのスペシャリストが多くいる。ランキング下位の選手が大活躍する番狂わせが多い[要ページ番号]。
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