クリント・ハードルとは? わかりやすく解説

クリント・ハードル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/17 15:14 UTC 版)

クリント・ハードル
Clint Hurdle
コロラド・ロッキーズ コーチ #55
ピッツバーグ・パイレーツでの監督時代
(2015年12月9日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国
出身地 ミシガン州メコスタ郡ビッグラピッズ英語版
生年月日 (1957-07-30) 1957年7月30日(67歳)
身長
体重
6' 3" =約190.5 cm
195 lb =約88.5 kg
選手情報
投球・打席 右投左打
ポジション 外野手
プロ入り 1975年 MLBドラフト1巡目
初出場 1977年9月18日
最終出場 1987年6月26日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
選手歴
監督・コーチ歴

クリントン・メリック・ハードルClinton Merrick "Clint" Hurdle, 1957年7月30日 - )は、アメリカ合衆国ミシガン州メコスタ郡ビッグラピッズ英語版出身の元プロ野球選手外野手)、監督。右投左打。

経歴

選手時代

1975年MLBドラフト1巡目(全体9位)でカンザスシティ・ロイヤルズから指名され契約。1977年9月18日のシアトル・マリナーズ戦でメジャーデビュー。しかし、レギュラーで出場したのは1978年1980年だけだった。1980年にワールドシリーズに出場したが、フィラデルフィア・フィリーズに2勝4敗で敗れている。

1981年オフにシンシナティ・レッズに移籍。その後、ニューヨーク・メッツセントルイス・カージナルスでプレーしたが目立った成績は残せず、1987年に現役を引退。

監督時代

1988年にメッツ傘下A級セントルーシー・メッツの監督に就任し、指導者としてのキャリアをスタートさせた。1990年からメッツ傘下AA級の監督を2年間、1992年からメッツ傘下AAA級ノーフォーク・タイズの監督を2年間務めた。1994年コロラド・ロッキーズ傘下のマイナーの打撃インストラクターとなり、1997年にロッキーズの打撃コーチに就任。2002年4月26日、開幕から6勝16敗の時点で解任されたバディ・ベルの後を受けロッキーズの第4代監督に就任。

監督就任以来、一度も勝率5割を超えられず、ナショナルリーグ西地区で4位・4位・4位・5位・4位と最下位争いをしていたが、就任6年目の2007年に若手主体のチームをまとめ、球団記録の90勝を挙げワイルドカードプレーオフ進出。さらにプレーオフ7連勝の快進撃で、チームを球団創設以来初のワールドシリーズに導いた(しかしボストン・レッドソックスに4連敗で敗退)。

2008年は74勝88敗の地区3位でプレーオフ進出を逃した。2009年5月29日、成績不振(18勝28敗)によりシーズン途中でロッキーズの監督を解任された。解任後、MLBネットワークで解説者を務めた。

2010年テキサス・レンジャーズの打撃コーチとなり、チームのワールドシリーズ初進出に貢献する。11月15日、2011年からの3年契約でピッツバーグ・パイレーツの監督に就任した[1]

パイレーツの監督としては2011年、2012年と2年続けて7月末頃までポストシーズン進出争いを演じるも、終盤になるとチームが失速、ハードルが監督に就く前から続いているレギュラーシーズンの連続負け越しを止めるまでには至っていない。

2013年は、開幕から快進撃を続け、地区首位を走る。9月9日のレンジャーズ戦に勝利したことで、シーズン勝ち越しが決まり、1993年から続くレギュラーシーズンの連続負け越しを20年でストップさせた。最終的に地区2位、ワイルドカードゲームシンシナティ・レッズに勝利し、地区シリーズに進出する。しかし、セントルイス・カージナルスに敗北し、チャンピオンシップシリーズ進出はならなかったが、この功績を認められ2013年度の最優秀監督賞を受賞した。監督は2019年シーズン終了をもって解任されるまで続けた[2]

2025年には16年ぶりにロッキーズに復帰し、打撃コーチに就任。しかしチームは40試合が終わった時点で2度の8連敗を含む7勝33敗の借金26と低迷し、5月11日にはバド・ブラック監督とマイク・レドモンドベンチコーチが解任され、ハードルが暫定のベンチコーチに就任した[3]

詳細情報

年度別打撃成績

















































O
P
S
1977 KC 9 28 26 5 8 0 0 2 14 7 0 0 0 0 2 0 0 7 0 .308 .357 .538 .896
1978 133 481 417 48 110 25 5 7 166 56 1 3 1 6 56 1 1 84 6 .264 .348 .398 .746
1979 59 204 171 16 41 10 3 3 66 30 0 1 0 4 28 4 1 24 4 .240 .343 .386 .729
1980 130 438 395 50 116 31 2 10 181 60 0 0 2 5 34 5 2 61 11 .294 .349 .458 .807
1981 28 89 76 12 25 3 1 4 42 15 0 0 0 0 13 3 0 10 2 .329 .427 .553 .980
1982 CIN 19 37 34 2 7 1 0 0 8 1 0 1 0 0 2 2 1 6 1 .206 .270 .235 .506
1983 NYM 13 35 33 3 6 2 0 0 8 2 0 0 0 0 2 0 0 10 1 .182 .229 .242 .471
1985 43 97 82 7 16 4 0 3 29 7 0 1 1 0 13 3 1 20 1 .195 .313 .354 .666
1986 STL 78 184 154 18 30 5 1 3 46 15 0 0 1 2 26 0 1 38 2 .195 .311 .299 .610
1987 NYM 3 3 3 1 1 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 .333 .333 .333 .667
通算:10年 515 1596 1391 162 360 81 12 32 561 193 1 6 5 17 176 18 7 261 28 .259 .341 .403 .745

年度別監督成績

年度 球団 地区 年齢 試合 勝利 敗戦 勝率 順位/チーム数 備考 ポストシーズン
勝敗
2002 COL NL 西 44歳 140 67 73 .479 4 / 5 途中就任  
2003 45歳 162 74 88 .457 4 / 5  
2004 46歳 162 68 94 .420 4 / 5  
2005 47歳 162 67 95 .414 5 / 5  
2006 48歳 162 76 86 .469 4 / 5    
2007 49歳 163 90 73 .552 2 / 5 WS敗退 7勝4敗
2008 50歳 162 74 88 .457 3 / 5  
2009 51歳 46 18 28 .391 5[4]/ 5 途中解任  
2011 PIT NL 中 53歳 162 72 90 .444 5 / 6  
2012 54歳 162 79 83 .488 4 / 6    
2013 55歳 162 94 68 .580 2 / 5 NLDS敗退 3勝3敗 
2014 56歳 162 88 74 .543 2 / 5 NLWC敗退 0勝1敗 
2015 57歳 162 98 64 .605 2 / 5 NLWC敗退 0勝1敗 
2016 58歳 161 78 83 .483 3 / 5
2017 59歳 162 75 87 .463 4 / 5
2018 60歳 161 82 79 .509 4 / 5
2019 61歳 162 69 93 .426 5 / 5
MLB:16年 2615 1269 1345 .485     10勝9敗
  • 太字はプレーオフ進出(ワイルドカードを含む)
  • 2019年度シーズン終了時

表彰

脚注

  1. ^ Langosch, Jenifer (2010年11月15日). “Pirates tap Hurdle as new manager” (英語). MLB.com. 2010年11月18日閲覧。
  2. ^ Adam Berry (2019年9月29日). “Pirates dismiss manager Hurdle” (英語). MLB.com. 2019年11月4日閲覧。
  3. ^ “ロッキーズが監督&ベンチコーチを電撃解任 8連敗脱出直後に球団発表 今季は借金26、勝率.175と歴史的低迷”. ベースボールキング. (2025年5月12日). https://baseballking.jp/ns/522835/ 2025年5月12日閲覧。 
  4. ^ 解任時の順位。後任監督にはジム・トレーシーが就任したが、最終的に西地区2位まで順位を上げ、ワイルドカードでのプレーオフ進出を果たしている(ディビジョンシリーズで敗退)。

関連項目

外部リンク





固有名詞の分類

アメリカ合衆国の野球選手 アダム・ダン  マイク・ディアズ  クリント・ハードル  ダグ・ミントケイビッチ  デービッド・クライド
野球指導者 藤沢哲也  河埜和正  クリント・ハードル  佐々木明義  相羽欣厚
ニューヨーク・メッツの選手 柏田貴史  小宮山悟  クリント・ハードル  ブルース・チェン  ダグ・ミントケイビッチ
シンシナティ・レッズの選手 エベレット・スコット  アダム・ダン  クリント・ハードル  ブルース・チェン  アンディ・フィリップス
セントルイス・カージナルスの選手 トード・ラムゼイ  モート・クーパー  クリント・ハードル  ホルヘ・ソーサ  ミゲル・カイロ
カンザスシティ・ロイヤルズの選手 ホワイティ・ハーゾグ  ボー・ジャクソン  クリント・ハードル  ブルース・チェン  ダグ・ミントケイビッチ
MLB監督 ビリー・マーチン  ホワイティ・ハーゾグ  クリント・ハードル  ダスティ・ベイカー  トニー・ラルーサ

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