ガイドライン2015での変更点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/05 01:26 UTC 版)
「心肺蘇生法」の記事における「ガイドライン2015での変更点」の解説
ポイントは胸骨圧迫を極力早く行うこととその中断を最小にすることである。またすべての救助者が訓練の有無に関わらずCPRを実施することが可能なように手順を分かりやすくしたことである。また119番側では連絡をしてきた者に胸骨圧迫のみのCPRを指導するべきであるとした。手順の主な変更は次の通り。 胸骨圧迫の深さが「4~5cm程度」、「少なくとも5cm以上」を経て「5cm以上で6cmを超えない」に。(小児や乳児の場合は胸の厚みの1/3) 胸骨圧迫のテンポが「100回/分程度」、「少なくとも100回/分以上」を経て「100回~120回/分」に。 胸骨圧迫は『押したらしっかりと胸を元に戻す』が強調された。圧迫と圧迫との間で力を入れたり、もたれかかったりしない。止まってしまった心臓の代わりに血液を循環させるイメージを持ち、適切な圧迫と圧の解除する。 胸骨圧迫の中断が10秒を超えないようにすることが強調された。AEDの電極パッドを貼る際も胸骨圧迫を継続する事が望ましいので、心肺蘇生はなるべく複数人で助け合って行うように。 呼吸が異常と感じた場合は心停止状態とみなして、ためらわず胸骨圧迫するように改訂された。傷病者を発見したら正常な呼吸かどうか、意識があるかの確認をするが、この時不自然と感じたり、心停止かどうか迷った場合にはすぐにCPR(心肺蘇生法)を開始する。 脈の確認はガイドライン2005から不要。医療従事者でも正確ではなくかつ時間を要する。市民救助者には心理的抵抗感も大きい。 胸骨圧迫の位置は「胸の真ん中」。「両乳首の真ん中」より即座に判りやすく、判断が容易であるので圧迫開始が早くなる。衣服の上からで良い。 人工呼吸の訓練を受けており、それを行う意思がある救助者は、全ての成人心停止傷病者に対して胸骨圧迫と人工呼吸を実施することを提案している。
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