カルロ・ゴルドーニとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 固有名詞の種類 > 人名 > 作家 > 劇作家・脚本家 > イタリアの劇作家 > カルロ・ゴルドーニの意味・解説 

ゴルドーニ【Carlo Goldoni】


カルロ・ゴルドーニ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/16 04:02 UTC 版)

Commedie

カルロ・オズヴァルド・ゴルドーニ(Carlo Osvaldo Goldoni, 1707年2月25日 - (1793-02-06) 1793年2月6日(85歳没)[1])は、ヴェネツィア共和国劇作家リブレット作家

生涯

1707年ヴェネツィア医師の子として生まれ、パドヴァ大学で法律を修め、転じてパヴィア大学を卒業した。その後北イタリアの各地を遍歴し、傍ら劇作に手を染めた。1748年弁護士を廃業し、メデバック劇団の座付き作者となり、矢継早に斬新な喜劇を世に送り、演劇の改革時代を招来した。1753年、サン・ルーカ劇場(現ゴルドーニ劇場)に移ったが、新しい時代の変革を反映した彼の作品を喜ばない観客に加えて、キアーリゴッツィら、保守的な劇作家の誹謗、攻撃の的となり、失意のうちに渡仏した。パリのイタリア劇団の招きによるものであった。1764年ルイ15世の招請を受け、ベルサイユ宮で王女たちのイタリア語教育に当たったが、フランス革命を迎えてパリに退き、1793年2月6日同地で他界した。

評価

二百数十に及ぶ喜劇に彼はヴェネツィアの民衆を描き続け、そこによく広く普遍的な人間性情の真実を写しとろうとした。仮面を抜け出し、素顔の表情をもってとらえられた民衆群像は、その猥雑性よりも明るい活力において、凋落する貴族の無為と怠惰な姿に対比されるものであった。旧体制下におけるオプティミストと評されながら、彼の善意と良識に支えられた喜劇は、コメディア・デラルテのもつ卑俗性と、仮面による人物の類型性を脱却して画期的な生命を獲得し、イタリアにおける近代劇への母体となった。現代に至るまで、その傑作が世界の舞台で上演されている。

主な作品

  • 二人の主人を一度にもつと(1745年
  • コーヒー店(1750年
  • 宿屋の女主人(1753年
  • おかしな出来事(1755年
  • 田舎者(1759年
  • キオッジャ騒動(1762年
  • 陽気な気むずかしや(1771年
  • 回想録-わが生活と演劇(1787年

主な日本語訳

  • 『ゴルドーニ劇場』田之倉稔編訳、晶文社、1983年。二人の主人を一度に持つと、ヴェネツィアのふたご
  • 『ゴルドーニ傑作喜劇集』牧野文子訳、未來社、1984年。コーヒー店、扇
  • 『抜目のない未亡人』平川祐弘訳、岩波文庫、1995年
  • 『ゴルドーニ喜劇集』斎藤泰弘訳、名古屋大学出版会、2007年。全9篇
  • 『珈琲店・恋人たち』平川祐弘訳、岩波文庫、2013年

脚注

  1. ^ Carlo Goldoni New Advent

関連項目

外部リンク




固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「カルロ・ゴルドーニ」の関連用語

カルロ・ゴルドーニのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



カルロ・ゴルドーニのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのカルロ・ゴルドーニ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS