カルカッタ・パイサ・レストラン問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/11 03:40 UTC 版)
「エルファロル・バー問題」の記事における「カルカッタ・パイサ・レストラン問題」の解説
もうひとつのエルファロル・バー問題の変種は選択肢の数(n)とプレイヤーの数(N)が巨視的に大きく、n=Nとなるカルカッタ・パイサ・レストラン問題 である(エルファロル・バー問題ではn=2で、Nが巨視的に大きい)。両方とも反復的であり、異なるレストランの異なるプレイヤーの選択の履歴に関する情報は、すべての人が利用できる。ある夕方に複数のプレイヤーが一つのレストランを選択した場合、一人のプレイヤーがランダムに選ばれ、食事が提供されるが(報酬 = 1)、他のプライヤーには食事は提供されない(報酬 = 0)。したがって、夕方のレストランの選択肢が一意である(同じ夕方に他のプレイヤーによって選択されていない)場合に各プレイヤーはポイント(報酬)を得るが、各レストランが少なくとも1人のプレイヤーによって選択されるとき、リソース活用は最大化される。 カルカッタでは、とても安くて固定料金の、市の日雇い労働者に人気のあった“パイサ・レストラン”というのがあった。ランチタイムでは, 労働者は(交通費を節約するために)歩いてその中のレストランに行き、もし客が多すぎるレストランに行くと昼飯を逃していた。次のレストランに行くことは、時間通りに仕事に戻れなくなることを意味した。パイサはインドの最小硬貨であり、いくつかのレストランは他のレストランに比べておいしい商品を提供しているため、実際にレストランに関する有名なランキングがあった。このような問題のより一般的な例は、社会がすべての地域で病院とベッドを提供するが、地元の患者はどこか別の(一般的な認知での)よりランクの高い病院に行き、結果としてその病院の地域の患者と競合するときである。時間内に治療が受けられないことはそれらの人々のためのサービスの欠如として考えられ、その結果、無人の病院によるサービスの(社会的)浪費と考えられる。 採用された戦略の個人的な報酬と社会的活用の統計(夕方に客の来たレストランとNの比率)は、もちろんn/Nに依存し、プレーヤーによって採用された戦略の平均値に依存する。昨晩同じ選択をしたプレイヤー数の反対に同じレストラン(前日の夕方に選ばれたところ)を選択する確率的戦略において、等しい確率で他のレストランを選択することは、決定論的または単純なランダム選択(ノイズトレーダー(英語版))(活用率 = 1 - exp[-1] ~ 0.63)戦略よりも良い結果をもたらす(活用率は0.79となる)ことが分かる。
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