カトリック以外の教派
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/10 05:49 UTC 版)
「ポルトガルの宗教」の記事における「カトリック以外の教派」の解説
ポルトガルの歴史にとって、非ローマ・カトリック教徒はこの国には殆ど暮らしておらず、彼らは自由に宗教を実践する事が出来なかった。彼らは異端審問によって3世紀にも渡って外国に追い出される事を余儀無くされた。しかしながら、イギリス人が19世紀にポルトガルに移住し始め、カトリック以外の教派を持ち込んだ。その殆どは聖公会のイングランド国教会に所属していたが、その他はプロテスタントのメソジスト、会衆派、バプティスト、そして長老派教会に所属していた。 1834年の立憲君主制の成立によって限定的な宗教的自由が与えられ、その結果リスボンの聖公会のチャペルが活動を開始した。二つ目のチャペルは1868年に開始された。聖公会の宣教はポルトガルでの復古カトリック教会の影響力が増大するのに伴っていた。1870年の第1バチカン公会議によって定められた教皇による教皇不可謬説や普遍的教導権の教義を拒否したローマ・カトリックの司祭や平信徒から集会が作られた。その結果としてルシタニア・カトリック使徒福音教会(英語版)が1880年に成立し、1980年以降アングリカン・コミュニオンの一員となっている。しかしながら、法律は未だに非ローマ・カトリック教徒の活動を制限している。 1990年代初頭までには、全人口の1%にも満たない僅か5万から6万人程の聖公会やその他のプロテスタント教徒がポルトガルで暮らしていた。1950年代と1960年代にはペンテコステ派、モルモン教、エホバの証人が出現し、その全てが以前に布教された時よりも急速に人数を増やしていった。しかしながら、これらの全ての集団は自由な宗教活動、特に宣教を禁止されたり制限されたりして妨害された。 これらの規制は1974年の革命の後に撤廃された。1976年憲法は全ての宗教の信仰を実践する権利を保障している。非ローマ・カトリックの集団は集まる権利を有する法人として合法化されるに至った。ローマ・カトリック教徒ではなく良心的兵役拒否者でもあったポルトガル人には代替任務を申し込む権利が与えられた。しかしながら、ローマ・カトリック教会は今でも伝道活動には壁を作ろうとしている。
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