オペレーション・ダマヤン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/11 15:10 UTC 版)
「平成25年台風第30号」の記事における「オペレーション・ダマヤン」の解説
アメリカ政府はフィリピン政府と災害時の救援協定を結んでいたので、11月10日にはまず、沖縄・普天間飛行場から90名の海兵隊部隊と支援物資を搭載した2機のKC-130を派遣、追って1機のKC-130と4機のMV-22Bオスプレイも派遣され、現地で活動に入った。16日までには合計14機のオスプレイが投入され、クラーク空軍基地を拠点にして離島や離村部などへの救援物資の配布に従事している。 11日に国防総省のチャック・ヘーゲル長官は香港寄港中の空母ジョージ・ワシントンを中心とした機動部隊にフィリピンに急行し救援活動の支援を命じたと発表した。 12日海軍当局者は長崎県の佐世保基地を母港とする揚陸艦ジャーマンタウンとアシュランドの増派を決めたと述べている。アメリカ政府は今回の台風30号によるフィリピンの災害救援活動を東日本大震災規模での対応を行う方針を明言し、アメリカ軍と政府は今回の活動を「ダマヤン作戦(Operation Damayan)」(ダマヤン=タガログ語で相互)と呼ぶことを決定した。 13日フィリピンの現地米軍支援救難部隊のトップは現地拠点となっているタクロバン空港に夜間から照明や航空支援機器を設置し、24時間運用可能にして、道路や通信のインフラを整備して14日中に到着予定の空母機動部隊と協力して救難支援活動を本格的に開始すると述べている。更に増派として普天間基地からオスプレイ4機を追加、米海軍の保有するサンディエゴ母港の病院船「マーシー」を12月にはフィリピンに展開させ活動させる計画であったが11月末になり、他艦の現地活動により、当初予想より救援より復旧が必要と判断され、病院船の派遣は中止となっている。 14日に空母機動部隊はフィリピンに到着し活動を開始し、今回の活動はヘリコプター運用が中心となることから空母は固定翼艦載機(戦闘機、攻撃機など)の多くは厚木飛行場へ帰還させて機動部隊の他艦のヘリを含めた21機を中心に運用するとした。同日、米空軍は横田飛行場から1機のC-130Hをグアム・アンダーセン基地を経由して救援物資搭載後、フィリピンの被災地域へ向け出発したと発表。 22日には佐世保基地を出港後、沖縄ホワイト・ビーチで物資補給や人員積載のため経由した揚陸艦2隻がフィリピンに到着し、「ダマヤン作戦」の初期段階の交通インフラ整備などは一通り目処が付き、今後は生活、衛生面での支援に移行し、揚陸艦2隻を中心とした活動に移行できるとして、空母ジョージ・ワシントンを中心とした機動部隊はフィリピンの現地を離脱している。
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