オオカワアイサとは? わかりやすく解説

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カワアイサ

(オオカワアイサ から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/12 13:31 UTC 版)

カワアイサ
カワアイサ(オス)
カワアイサ(メス)
保全状況評価[1]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: カモ目 Anseriformes
: カモ科 Anatidae
: ウミアイサ属 Mergus
: カワアイサ M. merganser
学名
Mergus merganser
Linnaeus 1758
和名
カワアイサ
英名
Common Merganser
goosander
カワアイサの分布域      繁殖分布域     通年分布域     冬期分布域
Mergus merganser

カワアイサ(川秋沙、学名:Mergus merganser)は、カモ目カモ科ウミアイサ属に分類される鳥類の一[2]

分布

全北区に分布する。ユーラシア大陸中北部と北アメリカ北部で繁殖し、冬季はヨーロッパ、中央アジア、インド東部、中国東部、朝鮮半島、北アメリカ中部などに渡り越冬する。

日本へは冬鳥として九州以北に渡来するが、北日本の方が渡来数が多い。北海道では留鳥として少数が繁殖している。

形態

カモ類の中では、最も細長く見える(体高と体長の比率)種の一つ。全長はオスで概ね68cm程度。メスはオスよりかなり小さく平均値は60cm程度。オスは、頭部が緑色光沢のある黒色で、冠羽はないが後頭部がふくらんで見える。頸から脇・胸及び下面と背や小雨覆・三列風切等は白い。背の上面は黒い。メスは頭部が茶褐色で、冠羽は短い。胸から体の下面は白色で、背からの体の上面は灰褐色である。雌雄とも嘴と足は赤い。

生態

越冬時は、和名のとおり湖沼、河川などの淡水域に生息するが、内湾や沿岸部の浅瀬にも生息している。北日本では海水域に多く生息し、西日本では淡水域に多く生息する傾向がある。あまり大きな群れは作らず、1-数羽の小群で生活する。繁殖期は、内陸の湖沼の周辺の草原や湿地に生息する。

食性は主に動物食。潜水して魚類を捕食するが、郊外の公園に生息する個体の中には人間が与えるパンなどを食べているものもいる。

繁殖形態は卵生。繁殖期は4-6月で、地上に枯れ草などを用いて皿状の巣を作るが、樹洞を利用することもある。抱卵、育雛は雌が行う。

鳴き声は、カルル、カルル。

亜種

3亜種が存在する。

  • カワアイサ M. m. merganser, (英名:Goosander of Europe)
  • コカワアイサ M. m. orientalis, (英名:Central Asian Common Merganser)
  • オオカワアイサ M. m. americanus, (英名:American Common Merganser)

類似種と識別点

雌雄ともウミアイサによく似ているが、本種の方がやや大型である。また、オスの場合は冠羽がなく胸と脇が白いことで、メスは喉の白斑がはっきりしていること等で識別される。

コウライアイサは、本種よりやや小型で脇に鱗状の斑がある。

名称

種小名 meeganserは「潜水するガン」の意味、属名 Mergusも「潜水する」という意味があり[3]、魚食性でよく潜る本種の生態に基づく命名である。

脚注

  1. ^ BirdLife International (2004). Mergus merganser. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2006. International Union for Conservation of Nature. 2006年5月11日閲覧.{{cite web2}}: CS1メンテナンス: authors引数 (カテゴリ) Database entry includes justification for why this species is of least concern
  2. ^ 日本鳥類目録 改訂第7版”. 日本鳥学会 (2012年9月15日). 2013年11月6日閲覧。
  3. ^ 内田清一郎, 島崎三郎 (1987) 鳥類学名辞典―世界の鳥の属名・種名の解説/和名・英名/分布―. 東京大学出版会, 東京. ISBN 4-13-061071-6, 国立国会図書館書誌ID: 000001852351, doi:10.11501/12601700

参考文献

  • 桐原政志 『日本の鳥550 水辺の鳥』、文一総合出版、2000年
  • 真木広造、大西敏一 『日本の野鳥590』、平凡社、2000年

関連項目

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