エジプト古王国時代(第3 - 6王朝)
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「古代エジプトの宗教」の記事における「エジプト古王国時代(第3 - 6王朝)」の解説
この時代から、ピラミッドの建設が始まり、古王国時代の初めまでに「王だけが永遠なる生命を受けて天空を運行して暮らすことができる」という思想が確立した。 階段ピラミッドは、後の真正ピラミッドとは構造が異なり、太陽神崇拝ではなく、初期の星辰崇拝と関連しているとの説もある。実際、ピラミッド・テキストの中に、星辰崇拝に関連するらしい呪文がいくつか発見されている。また、階段ピラミッドの中の葬祭殿の位置は北側にあったが、真正ピラミッドは登ってくる太陽を迎えるように東側に変っている。 またピラミッドの近くには町があり、王のための神殿で葬送の祈りを行なう神官たちが住まうようになっていた。これらの人々やその家族は税を免除され、王から与えられた農地によって生計を立てていた。 何故なら、死者は死後も食料や飲み物が必要と考えられていたために、墓に供物を捧げることが必要不可欠な要素だと考えられていたからである。 こうした供物の費用もまた、王の財力で賄われていた。この地域全体は、王家の財力を急激に消費し、その組織と維持に深刻な問題を投げかけたため、大きさや設計において独特なこの複合体は決して完成されることはなく、第5、6王朝になるとこの構想の純粋さは失われ、元からあった墓の間に、死者の町の役人や葬送儀礼を行なった神官たちのマスタバ墳が建てられた。 第26王朝になると、アル・ギーザのピラミッドの付近には特別な恵みがあるとの信仰から、他の者たちが、この地に墓を造営するようになり、アル・ギーザの複合体は更に複雑なものとなっていった。
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