ダハシュールとは? わかりやすく解説

ダハシュール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/05/13 15:34 UTC 版)

ダハシュール
ダハシュール (エジプト)

ダハシュールアラビア語: دهشور‎、Dahšūr)は、カイロの南約40キロメートルのナイル川西岸の砂漠にある王家のネクロポリスである。いくつかのピラミッドがあることで知られており、中でも2つのピラミッドが特に古く大きく、保存状態もよい。

ピラミッド

屈折ピラミッド
赤いピラミッド

エジプト古王国時代のクフ王の父スネフェル(紀元前2613年-2589年)が建設した屈折ピラミッド赤いピラミッドがある。屈折ピラミッドは独特の形状をしており、建設中に技術的問題が発生したためにこのような形状になったと見られている。赤いピラミッドは世界初の階段状でないピラミッドである。

エジプト第12王朝のアメンエムハト2世(紀元前1929年-1895年)のピラミッドは保存状態が悪い。その隣から王家の女性の盗掘を免れた墓が見つかっており、多数の宝石類が出土している。センウセルト3世のピラミッドは、南方のもう1つのピラミッドや王家の女性の小ピラミッド群と共に巨大な複合体を形成している。このピラミッドに隣接する通廊墓からはセンウセルト3世の娘の2つの宝物が見つかっている。黒いピラミッドはアメンエムハト3世の治世後期のものとされ、浸食が激しいが、スネフェルの2つのピラミッド以外では最も印象的な記念碑である。黒いピラミッドの頂上部にあった花崗岩製のピラミディオンは、カイロエジプト考古学博物館のメインホールに展示されている。このピラミッドの隣から、エジプト第13王朝の王ホルの墓(一部盗掘済み)とその娘と思われる Nubhetepti-khered の墓(未盗掘)が見つかっている。

ダハシュールには他にもエジプト第13王朝のピラミッドがいくつかある。発掘調査が行われたのは、そのうち Ameny Qemau のピラミッド (en) だけである。

ダハシュールのピラミッド群の周辺には、エジプト古王国エジプト中王国の役人の墓地も多数見つかっている。

参考文献

外部リンク

座標: 北緯29度48分 東経31度14分 / 北緯29.80度 東経31.24度 / 29.80; 31.24


ダハシュール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/30 08:53 UTC 版)

エジプトのピラミッド」の記事における「ダハシュール」の解説

ダハシュールは、ギーザサッカラ次いで重要な場所であるが、軍事基地があったため1996年まで立ち入ることができなかった。そのため、考古学者による調査比較進んでいない。 スネフェルピラミッド屈折ピラミッドとして知られ建設者意図して角を滑らかに作った最初ピラミッドだと考えられている。 屈折ピラミッドから北に数kmの場所には、スネフェル時代作られ3つのピラミッド残っている。そのうち1つ赤いピラミッド全ての角が完全に滑らかな最初ピラミッドであり、ギーザクフ王のピラミッドカフラー王のピラミッド次いでエジプト3番目に大きい。 そのほかダハシュールには、アメンエムハト3世黒いピラミッド多く小規模ピラミッドがある。

※この「ダハシュール」の解説は、「エジプトのピラミッド」の解説の一部です。
「ダハシュール」を含む「エジプトのピラミッド」の記事については、「エジプトのピラミッド」の概要を参照ください。

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