エグバート事件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/08 07:01 UTC 版)
「トム・ハンクスの大迷宮」の記事における「エグバート事件」の解説
ミシガン州立大学の学生、ジェームス・ダラス・エグバートIII世はコンピュータサイエンスに才能を示した天才少年であったが、学業上のプレッシャー、薬物中毒、同性愛者であったことによる個人的な問題などからもともと精神的に不安定であった。 1979年8月、当時16歳の彼は遺書を残した上で大学の地下共同溝に入り、薬物の服用による自殺を試みた。しかしこれは失敗に終わり、彼はその直後から行方をくらまして友人宅等を転々とするようになった。両親の依頼により警察や私設探偵らが彼の捜索に当るが、探偵が「地下でゲームに興じていたのではないか」という推論を述べた。これがメディアでは「『ダンジョンズ&ドラゴンズ』に没入しすぎ、空想と現実の区別がつかなくなった少年の失踪事件」であると大々的に報道された。ジャフィの小説はこれらの報道に基づいている。エグバート本人は「ダンジョンズ&ドラゴンズ」をプレイした事はあるものの、ゲームに特に詳しい訳ではなかった。 ルイジアナ州の同性愛者の恋人宅にいたエグバートから探偵へ連絡が入り、この事件と彼の個人的問題について公表しないという約束が交わされたうえでエグバートは叔父の保護する所となった。しかし彼はその翌年にショットガンによる自殺で死去している。これは彼にとって三度目の自殺の試みであった(地下共同溝の事件は一度目)。私設探偵によって執筆された"The Dungeon Master"という本が出版され、事件に関するこれらの事実が明らかになったのは彼の死後、4年経ってからであった。(これらの経緯についてはJames Dallas Egbert III(英語版)を参照)
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