ウクライナ問題への視点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/16 14:33 UTC 版)
「ミハイル・シーシキン」の記事における「ウクライナ問題への視点」の解説
シーシキンは、2014年のロシアによるウクライナ東部やクリミアの占領問題について、日本の雑誌『すばる』2014年6月号に特別寄稿(奈倉有里訳)を寄せ、「プーチン政権下のロシア。連日ニュース番組で流されるのは、ウクライナの反戦運動を凶悪な暴動のように捉えたプロパガンダ的な視点の特集ばかりだ。しかもそこへ、昔から小話に登場するような、ウクライナ人を小馬鹿にしたイメージが加わるのだからたちが悪い」「戦争の目的はいつも、特定の政治体制の存続や繁栄でしかない」「尽きせぬ国境紛争ほど、独裁体制にとって都合のいいものはない」「気の遠くなるような人類の歴史のなかで、いったい、"国を愛せ"という呼びかけの末に、どれほどの命が犠牲になっただろう。そして今、ロシア人が、ウクライナ人が、同じ犠牲のもとに立たされようとしている」とした。 2022年ロシアのウクライナ侵攻に際しては、自宅にオデーサからの難民を受け入れた。日本の『朝日新聞』に寄稿し(沼野恭子監訳)、「ロシア人であるということに苦痛を覚える」「この戦争はウクライナのみならず、ロシア人やロシアの文化、私の母語に対する犯罪」などと侵攻を厳しく批判した。プーチン後に自由な選挙を行なっても混乱を忌避するロシア国民は新たな独裁者を迎え、大量の核兵器を保有するロシアを安定させるため西側諸国もそれを承認すると悲観的に予測しつつ、ロシアの再生にはこれまでに支配・抑圧した旧ソビエト連邦構成共和国や東欧諸国への謝罪が必要であり、文学が重要な役割を果たすとも述べている。
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