ウエホトシンゴのフランシスコ会修道院
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「ポポカテペトル山腹の16世紀初頭の修道院群」の記事における「ウエホトシンゴのフランシスコ会修道院」の解説
フランシスコ会修道院の中でもひときわ美しいものが、プエブラ州の海抜標高2100 m に位置するウエホトシンゴ (Huejotzingo) の町にある。この植民都市は修道院の周りで1529年以降に成長し始めたものだが、修道院の創設はそれと同じ頃と推測されている。完成したのは1570年頃であった。 修道院はアトリウムを備えており、その中央には16世紀に彫られた十字架がある。小さな礼拝堂には紋章の彫られたファサードがあり、アトリウムの隅には彫像が見られる。 付属聖堂は要塞のような高さで、落ち着きのあるファサードをそなえている。その身廊はひとつしかなく、ゴシック様式のリブをそなえた美しいヴォールトを持っている。また、後陣などには、その背部に大きく見事な装飾が残っている。これは1586年にプレテレスコ様式で作成されたもので、フラマン人の芸術家シモン・ペレインス (Simon Pereyns) による彫刻や絵画で飾られている。彼はヌエバ・エスパーニャの副王ガストン・デ・ペラルタ (Gaston de Peralta) に仕えようとメキシコにやってきた人物で、その地で歿した。 壁の中には壁画が残っているものもあり、聖具室の扉の壁にはムデハル様式のシンボルで飾られている。また、説教壇や17世紀のオルガンも見所である。 修道院入口のファサードには2つのアーチがある。この入口はホール、聖三位一体礼拝堂、回廊などに繋がっている。回廊は2層構造の柱廊という点に特色があり、下層には無原罪の御宿りなどを描いた古い壁画が残っている。回廊の周りには会食堂、厨房などがある。
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