ウェールズ語の現状
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/17 01:39 UTC 版)
現在のウェールズでは、ウェールズ語は英語と並んで公用語とされる。道路標識や公文書は、2言語で表記されている。例えば、イングランドから鉄道または自動車でウェールズに入ると、国境付近に設置された看板には、2言語で『Welcome to Wales』、『Croeso i Gymru』(クロイソ・イ・ガムリ)と書いてある。またパトロールカーにも2言語で「POLICE」「HEDDLU」(共に「警察」の意)と表記されている。 南部ではあまり話されないが、中北部では日常的に話される地域が多い。ただし、方言の差異が大きく、北に行くほど古い由緒正しい形を残している傾向がある。特にウェールズ最高峰であるスノードン付近のグウィネズ地方でウェールズ語の話者が多い。この地域では、子供達が英語を習うのは小学校に入学してからのことであり、それまでは一般に、家族や近隣の友達とウェールズ語で会話している。 2001年現在、ウェールズ人全体の20.5%がウェールズ語を話すことができる。ウェールズにおいて、ウェールズ語を話す人口の割合は20世紀以降著しく減少しているが、人口増加により、ウェールズ語を話す人の絶対数は減少傾向が止まり、微増になっている。その主な理由は、小中学校でウェールズ語教育が実施されていることと、ウェールズ語によるTVプログラム(BBC WalesやHTV〔現ITV Wales〕、S4Cによる)が放送されていることによる[要説明]。 ウェールズ以外では、19世紀中盤の移民に起源を発するアルゼンチン・チュブ州(パタゴニア地方)のウェールズ系住民のうち、約1,500人がウェールズ語の話者である。
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