イベリア人の起源
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/26 14:16 UTC 版)
上記で現れた都市は共通した特徴を持っているが、イベリア人は均一な民族集団ではなく、多くの点で異なっていた。イベリア人の起源の詳細は不明であるが、その成り立ちを推測するいくつかの説がある。 新石器時代にイベリア半島にやってきた。また、紀元前5千年から紀元前3千年の間にやってきた。考古学的証拠から、ほとんどの学者がこの説を支持している。人類学上、そして遺伝学上の観点から、イベリア人は地中海沿岸地方のさらに東からやってきたとされる。 一部の学者たちは、イベリア人が北アフリカからやってきたという説を疑問視しているが、この説が誤っていることは確認済みである。イベリア人は最初イベリア半島東岸に沿って定住し、のちに半島全体へ広まっていったことは確かである。 上記とは異なる説として、西ヨーロッパや、この地にもいた巨石文明の人々またはその子孫がイベリア人の先祖であるというものがある。この説は遺伝学研究上で支持されている。イベリア人は、アイルランド島、グレートブリテン島、フランスに紀元前1千年にいたケルト人と類似しているとみなされるからである(ただし巨石文化の担い手はケルト人ではなく、それ以前に定住していた農耕民である)。その後にケルト人たちは紀元前9世紀と紀元前7世紀の2度、ピレネー山脈を越えて半島へ移住した。ケルト人たちは主としてドウロ川とエブロ川の北部に定住し、イベリア人と混ざり合って暮らした結果ケルティベリア人となった。 イベリア語、バスク語は、遠く離れたコーカサス諸語と同語族を構成するという説がある。古くコーカサスはギリシャ・ローマ人より「イベリア」と呼ばれており、ここからスペインに移住した民族がバスク人の祖となり、イベリア半島の呼称もそこから来ているという説である。実際、Y染色体ハプログループR1bは西アジア起源とされている。 イベリア人は部族ごとに住み、青銅技術、農業、金属加工術を持っていた。後にさらに都市化した文化になった。金属(製品)をフェニキア人、ギリシャ人、カルタゴ人と貿易していた。
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