イタリア国鉄車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/25 06:49 UTC 版)
イタリアのTEE用客車は1972年に使用を開始した国際TEE用客車と、1973年から用いられている国内TEE用「グラン・コンフォルト(Gran Conforto)」客車の二種類が存在する。国際TEE用客車は荷物車が電源車を兼ねているのに対し、グラン・コンフォルト客車は架線から機関車経由で電力を得るため電源車はない。塗装も国際用がTEE標準色であるのに対し、グラン・コンフォルトはクリーム地に灰色と2本の細い赤帯という独自のものであった。 車両の内訳は以下の通り。ただしグラン・コンフォルトについては1987年までの製造数で、TEE運用に用いられていないものも含まれる。 種類国際TEE用グラン・コンフォルト製造開始製造数製造開始製造数一等コンパートメント車(A)1972年 13 1973年 120 一等開放座席車(As)1972年 5 1973年 30 食堂車(WR)1972年 5 1973年 31 荷物・電源車(Ds)1972年 5 - 荷物車- 1976年 20 他国のTEE用客車にみられる車内バーは存在しない。また国内TEE用の荷物車はUIC-X規格の荷物車をグラン・コンフォルト色に塗り替えたものが使われていたが、1976年以降専用の荷物車が製造された。 グラン・コンフォルト客車は1987年にTEEでの運用を終えた後も、一部を二等車に改造されて国内インターシティ用に用いられ続けた。1989年から1991年にかけても新世代のグラン・コンフォルト客車が製造されている。2007年時点でトレニタリアには約350両のグラン・コンフォルト客車が在籍する。塗装は白地に緑と青帯のXMPR色に改められている。
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