アレニ-1複合洞窟
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/12 04:50 UTC 版)
アルメニアのヴァヨツ・ゾル地方にある"アレニ-1複合洞窟(英語版)"で最も古いワイナリーが発見されている。紀元前4,100年の遺跡からは、ワインプレス、発酵槽、瓶、カップの遺物が発見された。また、V. viniferaの種子とブドウ房も発見されている。ペンシルバニア大学生物分子考古学研究所のパトリック・マクガバン博士は、この発見の重要性についてコメントし、「すでにワイン造りが紀元前4000年に発展しているという事実は、この技術がおそらくもっと古くから存在することを示唆している」と語っている。 発見された種子はVitis vinifera vinifera(ワインを作るために今も使われているブドウ)のものだった。この洞窟の遺構は、紀元前4千年頃のものだった。これは、エジプトの墳墓で見つかったワインの遺構よりもさらに900年前に相当する。 古代には、ペルシャワインの名声はよく知られていた。ペルセポリスにある、アパダナ(ダレイオス大王謁見の間)として知られるオーディエンスホールの彫刻には、ペルシャ帝国への献上品を運ぶペルシャの朝貢国の兵士たちを示している。このレリーフの中で、朝貢国の1つであるアルメニアの兵士が、ペルシャ王に対して彼らの貢物としてワインと馬を献上し、服従の姿勢を表している場面が示されている。 ブドウが栽培されるようになったのは紀元前3,200年頃に始まり、青銅器時代初期から近東地域で盛んになった。紀元前3千年には、シュメールとエジプトでワイン造りが更に盛んになったという多くの証拠もある。
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