アメリカ連邦政府との関わり
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/09 06:47 UTC 版)
「イロコイ連邦」の記事における「アメリカ連邦政府との関わり」の解説
連邦政府が公認した全米500以上に上るインディアン部族は、インディアン事務局 (BIA) の監視・管理下にある「部族会議」を設置してFederally recognized tribesが集まる「首長制」となっている。しかしイロコイ連邦は当初から、連邦政府=BIAの干渉を拒絶してこの種の「首長制」が強制される「部族会議」などの組織は持たず、「調停者」の合議制による自治独立を実現している稀有なインディアン部族である。これがアメリカ合衆国政府との条約によって保障された保留地 (Reservation) の本来の姿ということになる。 イロコイ・パスポート(ホデノショニ・パスポート)という鷲の羽根を使った独自のパスポートを発行しており、使用を連邦政府と相手国側に認められる場合もある。2005年に国際宗教学宗教史学会の東京大会へ招かれたオノンダーガ族パネリストの一団が来日する際、このパスポートの使用について日本政府側の承認があった(オノンダーガ・ネーションの公表による)。2010年の国際スポーツ大会において、イロコイのラクロスチームはアメリカ国務省からの承認を受けたものの、イギリス政府側はその使用を承認しなかった。 2009年9月21日にニューヨーク州のセネカ・ネーションは、その名の下で自らの部族民に西半球旅行の身分証明書を発行するために、合衆国国土安全保障省と開発協定の約定書に調印した。発行がされるようになれば、証明カードで合衆国の国境を越えて国外と行き来できることになる。 「ウーンデッド・ニー占拠」(1973年)の指導者の一人で連邦政府から訴追されたデニス・バンクスが、1983年にFBIから逃れるためニューヨーク州の部族国家オノンダーガへ亡命して話題となった。FBIは自治権の強さで知られるオノンダーガ・ネーションに入れず、バンクスに手が出せなかった。イロコイ国家はこの「ウーンデッド・ニー占拠」では代表団を送り、オグララ・スー族の独立国家宣言を最初に承認した。
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