アメリカンオークスステークス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/27 00:38 UTC 版)
アメリカンオークス American Oaks Stakes |
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競馬場 | サンタアニタパーク競馬場 |
創設 | 2002年7月6日 |
距離 | 芝1マイル1/4(約2012m) |
格付け | G1 |
賞金 | 1着賞金15万7280ドル |
出走条件 | サラブレッド3歳牝馬 |
負担重量 | 南半球産馬125ポンド(約57.2kg) 北半球産馬121ポンド(約54.9kg) |
アメリカンオークスステークス(American Oaks Stakes)は、アメリカ合衆国・カリフォルニア州のサンタアニタパーク競馬場において開催される重賞競走である。格付けはG1。施行条件は芝1マイル1/4(10ハロン、約2012メートル)。出走条件は3歳牝馬。
2002年にアメリカンオークス招待ステークス(American Oaks Invitational Stakes)として創設された。一般に「アメリカンオークス」の通称で知られる。
概要
アメリカにおける3歳牝馬芝路線の春夏シーズンの最高競走(early summer destination)として、また各国の3歳有力牝馬が集まる競走としての位置付けを目指し、国際招待競走として創設された。「オークス」の名称は、イギリスのオークスを源として世界各国で伝統的に3歳牝馬の最高競走に命名されており、アメリカのダート路線では中部地区のケンタッキーオークスや東部地区のコーチングクラブアメリカンオークス(通称CCAオークス)が該当する。
第1回競走の優勝馬メガヘルツが、本競走優勝後もほかのG1競走に優勝するなど活躍。第2回に優勝したディミトロワ(アイリッシュオークス優勝馬)も同様に活躍し、第3回競走よりG1に格付けされた。1着賞金40万ドルというアメリカでは比較的高額な賞金設定もあり、以後各国のクラシック競走で勝利または好走した馬を集め、国際招待競走として定着した。2005年の第4回競走では、日本の優駿牝馬(オークス)優勝馬シーザリオが勝利している。
しかし2010年、カリフォルニア州における競馬産業の不振に伴い、従来75万ドルに設定されていた総賞金が25万ドルに減額され、競走名も「アメリカンオークスステークス」に改称、国際競走の性格は失われた[1]。
2016年より開催時期を12月に移動する[2]。
歴史
- 2002年
- 3歳牝馬限定競走の国際招待競走「アメリカンオークスインビテーショナルステークス」として創設。
- 1位入線のDublino(ダブリノ)は直線での進路妨害により2着降着、2位入線のメガヘルツが繰り上がり優勝。
- 2004年 - 国際リステッドから国際G1認定。
- 2010年 - 賞金を大幅に減額。招待を取り消し「アメリカンオークスステークス」に改称。
- 2014年
- 開催時期を5月末に変更。
- ハリウッドパーク競馬場閉鎖に伴い、サンタアニタパーク競馬場に開催地を変更。
- 2016年 - 開催時期を12月に変更。芝1マイル1/8で行われる。
- 2021年 - 豪雨の影響によりダート1マイル1/4で行われる。ダートへの変更に伴って規定により本年度に限りG2への格下げとなっていたが、のちにG1として扱われることが発表された[3]。
歴代優勝馬
※国旗は調教国を表す。
回 | 施行日 | 優勝馬 | 性齢 | タイム | 優勝騎手 | 管理調教師 | 優勝馬主 |
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第1回 | 2002年7月6日 | ![]() メガヘルツ |
牝3 | 2:00.46 | アレックス・ソリス | ボビー・フランケル | マイケル・ベッロ |
第2回 | 2003年7月5日 | ![]() ディミトロワ |
牝3 | 1:59.98 | デイヴィッド・フローレス | ダーモット・ウェルド | ジョセフ・ヒギンズ |
第3回 | 2004年7月3日 | ![]() ティッカーテープ |
牝3 | 2:01.54 | ケント・デザーモ | ジェイムズ・キャシディ | J・フォード/D・パーソン /J・スウィーシー |
第4回 | 2005年7月3日 | ![]() シーザリオ |
牝3 | 1:59.03 | 福永祐一 | 角居勝彦 | キャロットファーム |
第5回 | 2006年7月2日 | ![]() ウェイトアホワイル |
牝3 | 1:59.38 | ギャレット・ゴメス | トッド・プレッチャー | エイリンデルファーム |
第6回 | 2007年7月7日 | ![]() パンティーレイド |
牝3 | 2:01.53 | エドガー・プラード | トッド・プレッチャー | グレンクレストファーム LLC |
第7回 | 2008年7月5日 | ![]() ピュアクラン |
牝3 | 2:00.5 | ジュリアン・ルパルー | ロバート・ホルザス | L・ラーキン/IEAHステーブルズ/ ペガサスホールディングス |
第8回 | 2009年7月5日 | ![]() ゴジップガール |
牝3 | 2:00.22 | ケント・デザーモ | トーマス・アルバートラニ | ファーンズワースステーブルズ |
第9回 | 2010年7月3日 | ![]() ハーモニアス |
牝3 | 2:01.77 | マーティン・ガルシア | ジョン・シレフス | パム&マーティー・ウィゴット |
第10回 | 2011年7月16日 | ![]() ネレイド |
牝3 | 2:01.46 (同着) |
ジョー・タラモ | ジョン・シレフス | エリック・クロンフィールド |
![]() カンビーナ |
マーティン・ガルシア | ジェフ・ボンド | |||||
第11回 | 2012年7月14日 | ![]() レディオブシャムロック |
牝3 | 2:03.19 | M.Smith | J.Sadler | |
第12回 | 2013年7月13日 | ![]() |
牝3 | 2:02.38 | Mike E. Smith | William I. Mott | Juddmonte Farms |
第13回[4] | 2014年5月31日 | ![]() ルームサーヴィス |
牝3 | 2:01.28 | S.ブリッジモハン | W.カタラーノ | |
第14回 | 2015年5月30日 | ![]() スパニッシュクイーン |
牝3 | 2:01.93 | B.Blanc | R.Baltas | |
第15回 | 2016年12月31日 | ![]() デックドアウト |
牝3 | 1:47.86 | K.Desormeaux | J.Desormeaux | |
第16回 | 2017年12月30日 | ![]() |
牝3 | 2:00.11 | M.Smith | K.McPeek | |
第17回 | 2018年12月29日 | ![]() |
牝3 | 1:59.77 | J.Rosario | C.Brown | |
第18回 | 2019年12月28日 | ![]() |
牝3 | 2:01.70 | J.Bravo | R.Baltas | |
第19回 | 2020年12月26日 | ![]() |
牝3 | 2:01.61 | F.Prat | C.Brown | |
第20回 | 2021年12月26日 | ![]() |
牝3 | 2:04.72 | J.Hernandez | M.McCarthy | |
第21回 | 2022年12月26日 | ![]() |
牝3 | 2:00.75 | J.Hernandez | P.D'Amato | Rockingham Ranch & Talla Racing |
第22回 | 2023年12月26日 | ![]() |
牝3 | 2:00.22 | U.Rispoli | L.Powell | Eclipse Thoroughbred Partners |
第23回 | 2024年12月26日 | ![]() |
牝3 | 1:58.69 | J.Velazquez | C.DeVaux | Lael Stables |
日本調教馬の成績
関連項目
- ロイヤルヒロインマイルステークス - アメリカンオークスと同じサンタアニタパーク競馬場で行われる重賞競走(旧キャッシュコールマイル招待ステークス)。
脚注
- ^ Jack Shinar (2010年7月3日). “American Oaks Lacks International Flavor”. BloodHorse.com. 2010年9月11日閲覧。
- ^ American Oaks may be moved to December; two Grade 1 Los Al stakes face uncertaintyデイリーレーシングフォーム、2016年10月31日閲覧
- ^ “ダート変更で格下げ発表のアメリカンオークス、従来どおりG1扱いに”. JRA-VAN ver.World. 2022年1月11日閲覧。
- ^ 2014年レース結果 - racingpost、2014年6月2日閲覧
出典
- アメリカンオークス歴代勝ち馬–equibase
アメリカンオークスステークス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 16:02 UTC 版)
「日本調教馬の日本国外への遠征」の記事における「アメリカンオークスステークス」の解説
当競走にはG1と認定された初年度から日本調教馬が遠征しており、参戦2頭目のシーザリオで当競走の制覇を果たしている。またこのシーザリオは、日本調教馬として初めての米国G1競走制覇となった(なお、日本調教馬による米重賞制覇はグレード制導入以前の1959年、ハクチカラによって達成されている)。 回施行日馬名英語馬名性齢騎手調教師着順出典第3回 2004年07月03日 ダンスインザムード Dance in the Mood 牝3 武豊 藤沢和雄 2着 第4回 2005年07月03日 シーザリオ Cesario 牝3 福永祐一 角居勝彦 1着 第5回 2006年07月02日 アサヒライジング Asahi Rising 牝3 V.エスピノーザ 古賀慎明 2着 第6回 2007年07月07日 ローブデコルテ Robe Decollete 牝3 岩田康誠 松元茂樹 5着
※この「アメリカンオークスステークス」の解説は、「日本調教馬の日本国外への遠征」の解説の一部です。
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