【P-1】(ぴーいち)
川崎P-1。
現在、海上自衛隊が使用しているロッキードP-3「オライオン」哨戒機の後継として、防衛省技術研究本部と川崎重工が開発した国産の4発ジェット哨戒機。
機体の設計・開発にあたっては、航空自衛隊向けに開発が進められている次期戦術輸送機「C-2(C-1の後継機)」との共通化が最大限図られ、トータルコストを引き下げる工夫がされている。
動力はP-3の4発ターボプロップから4発ターボファンに改められて速度性能が大幅にアップし、また、操縦系統には(実用固定翼機では世界初となる)フライバイライトシステムが採用されている。
これらの大幅な能力向上により、進出時間の早さなど、哨戒能力のアップが期待されるとしている。
試作1号機は2007年7月に完成し、同年9月、航空自衛隊岐阜基地において初飛行に成功。
翌2008年8月に防衛省へ納入され、海自厚木航空基地へ送られた。
その後、性能評価を目的とした強度試験や飛行試験を行ってきたが、2013年3月に開発を完了し、2013年度に初期生産機2機を厚木基地に配備することが決定した。
海自では最終的に70~80機前後を調達し、現行のP-3と完全に置き換えることを予定している。
また、本機の主生産メーカーとなる川崎重工では、(ボーイング737やエアバスA320と競合する)120~150席クラスの中型旅客機の開発構想を持っているが、これにも本機の主翼構造を採用するとしている。
スペックデータ
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