白色革命(はくしょくかくめい)
焼酎・ジン・ウォッカ・テキーラなど白色蒸留酒(ほわいと・すぴりっつ)の消費が、ウイスキー・ブランデーなど濃色蒸留酒(だーかー・すぴりっつ)のそれにとってかわる現象をいう。わが国では昭和五二年ごろからマスメディアで使われるようになった。アメリカ合衆国の由緒ある蒸留酒とみなされているバーボン・ウイスキーが一1966~77年の12年間に国内市場のシェアの40%を失ってウォッカなどの白色蒸留酒が伸びたのを発端として、英国でもジンの消費が、1973~79年の七年間にシェアを2.4倍に増加するなど白色蒸留酒を指向する消費傾向は、わが国を含めて世界的な流れとなった。昭和五八年に焼酎は沖縄を含む全国で387,638kl飲まれ、全酒類の消費数量の5.33%を占め、5.24%のウイスキーを10年ぶりに抜いてビール・清酒につぐ第三の酒となった。わが国における白色革命を推進したものは、(一)オイル・ショック後の低成長時代に「経済的な酒」として飲まれたこと、(二)知識人のマスメディアを通じての啓蒙により「伝統的な酒」としてのイメージが定着したこと、(三)一方、洋酒的イメージを持ったソフトな焼酎が開発され若年層に「ナウい酒」として受け止められたことなどの要因が拳げられよう。
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