ねじれひずみ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/05 00:33 UTC 版)
「ひずみエネルギー (有機化学)」の記事における「ねじれひずみ」の解説
結合を挟んで向かい合った原子同士が電気的な反発力で生じるエネルギー。
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ねじれひずみ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/25 01:04 UTC 版)
詳細は「アルカンの立体化学」を参照 ねじれひずみ(torsional strain)は結合のねじりに対する抵抗である。環状分子では、ピッツァーひずみ(ドイツ語版)とも呼ばれる。 ねじれひずみは、3結合によって隔てられてた原子がより安定なねじれ形配座の代わりに重なり形配座に置かれた時に起こる。エタンのねじれ形配座間の回転障壁は約2.9 kcal/molである。当初は、この回転障壁はビシナル水素原子間の立体相互作用によるものであると考えられていたが、水素原子のファンデルワールス半径はこれが当てはまるには小さ過ぎる。近年の自然結合軌道(NBO)を用いた研究では、ねじれ形配座がより安定なのは超共役効果によるものであることが示されている。ねじれ形配座から離れる回転はこの安定化力によって妨げられる。しかしながら超共役による説明は化学コミュニティーで多数派を占めている訳ではなく、分子軌道法や原子価結合法を用いた解析では依然、超共役ではなく(パウリの排他原理による)立体反発による寄与が支配的であるとされる。 ブタンといったより複雑な分子は2つ以上のねじれ形配座をとることができる。ブタンのアンチ配座はゴーシュ配座よりも約0.9 kcal/mol(3.8 kJ/mol)安定である。これらのねじれ形配座はどちらも重なり形配座よりも安定である。エタンにおいて見られるような超共役効果の代わりに、ブタンにおけるひずみエネルギーはメチル基間の立体相互作用とこれらの相互作用によって引き起こされる角ひずみの両方が原因である。
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