ねじれの利点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 14:18 UTC 版)
終戦直後の日本国憲法制定での両院制選択の経緯を見ると、アメリカから渡された憲法草案が一院制であったのに対し、日本側はわざわざ両院制への変更を主張し、米国も特に反対することもなく容認している。日本側が両院制を推した理由は、仮に一院制を採用した場合、総選挙の結果で国家の方針がいきなり変わってしまうことになり、政情が安定しなくなるためである。両院制として、片方の院の選挙で多数党が変わったとしても、ねじれの間は簡単には法律を変えられない、すなわち政情が安定するというものであった。ねじれの間は法律を変えられないが、国としての最低限の機能を維持するため「内閣総理大臣の指名」と「予算の承認」は衆議院だけで成立できるようになっており、いわば冬眠状態にあることになる。ねじれた後、時間をかけて次の選挙で国の針路を決めることになり、国民に熟慮期間を与えることができるという点が最大のメリットと言える。
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