とっちゃん坊や
別表記:父ちゃん坊や
「とっちゃん坊や」は、年齢的には十分に立派な大人であるのに「ガキじゃあるまいし」と言いたくなるような幼稚な部分がある人のことである。揶揄や侮蔑の意味合いを含むネガティブなニュアンスの表現として用いられることがある。
「とっちゃん坊や」は、行動や態度などに子供っぽい部分がある大人(の男性)を指す俗な表現である。基本的には「内面(精神性)が子供じみている」という意味で用いられることが多い。
「とっちゃん坊や」と呼ばれやすい典型的な要素としては、たとえば「つまらないことで拗ねる」「人の欠点をあげつらって笑いを取ろうとする」「人に甘えてばかりで甲斐性がない」といった要素が挙げられる。
あえて極言すれば、「とっちゃん坊や」とは、「子供は行いがちだが常識ある大人はしない事」や「子供がするなら大目に見るが大人がすると不快な事」を無分別に行うような、精神的に未熟な者、という意味合いを含んだ表現であるといえる。
「とっちゃん坊や」は、たとえば「見た目が若くて、まるで坊やみたい」というような「風貌(見た目)に子供っぽさがある」という意味で用いられることもある。童顔だったり、髪型がスポーツ刈りだったり、子供が好きそうなデザインの服を着ていたり。しかし「とっちゃん坊や」は純粋にポジティブな意味合いでは用いられにくい。使えないことはないとしても、悪い意味と受け取られ誤解を招きやすいことは想像に難くない。
「とっちゃん坊や」という言い方は、今日では用いられる機会はそう多くなく、なかば死語となりつつある。もともと俗な表現であるため「正しい意味」も捉え難く、意味もニュアンスも人それぞれという側面が多分にある。
「とっちゃん坊や」の語源・由来
とっちゃん坊やの「とっちゃん」は「父ちゃん」が変化した表現である。「坊や」は幼い男の子を意味する語である。「父ちゃん」は特に親子関係を示唆するわけではなく、「父親になる世代」「中年の男性」「いい年をした大人」くらいの意味である。
「坊や」には「幼い男の子」の意味に加えて「未成熟な若い男」に対する蔑称(つまり「ガキ」)の意味合いがある。
「とっちゃん坊や」の女性版は
「とっちゃん坊や」はもっぱら男性(のおっさん)に対して用いられる表現である。女性を「とっちゃん坊や」と表現することはなく、また「女性版《とっちゃん坊や》」に相当するような言い方も特にない。あえて言えば「子供おばさん」は「とっちゃん坊や」に近いニュアンスで用いられることがある。- とっちゃん坊やのページへのリンク