ちゃく‐ひょう【着氷】
【着氷】(ちゃくひょう)
Icing
航空機の機体やプロペラ、気化器に氷や霜が着くこと。
雪の降る空港に駐機しているときや、悪天候時に中空を飛行する際に良く起こる。
風防に着けば視界不良を起こし、計器系に着けば表示に不具合を起こし、翼に着けば翼型を壊すため揚力の低下、抗力の増加を引き起こし、機体制御に不具合をきたす。
特に気化器への着氷(キャブアイスと呼ぶ)はエンジンへの混合気供給を阻害してしまうため、致命的な事故につながりやすい。
航空機が過冷却水(0℃以下でも凍っていない水)を伴った雲中を飛行するときに起こることがある。一度氷が付着したらあっという間に成長してしまう。
着氷による墜落を防ぐため、防氷装置や除氷装置が存在する。
防氷装置は着氷自体を防ぐもので、ヒーター等がある。
除氷装置は既に成長した氷を取り除く装置で、飛行中に作動するものは氷を振動等で物理的に取り除く。離陸前に行われる除氷液を吹き付ける作業もこれに該当する。
軽飛行機や回転翼機などはこれらの装置がついていないことがあるため、雲中の飛行は危険である。
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