その他の化合物の用途
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/17 10:13 UTC 版)
炭酸バリウムが殺鼠剤として用いられるようにBa2+イオンは毒性を有している。硫酸塩は水に対する溶解度が非常に低いために問題とならないが、その他のバリウム化合物の用途は特定の分野に見られるのみである。 酸化バリウム (BaO) は電子の放出を補助するために蛍光灯の電極に被覆される。 炭酸バリウム (BaCO3) はガラスの製造にも用いられる。比較的比重の高いバリウムを添加することで、ガラスの屈折率および光沢を増大させることができる。 バリウムは炎色反応で緑色を示す性質を有するため花火に用いられる。この用途には一般的に硝酸バリウム (Ba(NO3)2) が用いられる。 過酸化バリウム (BaO2) は鉄道の線路を溶接する際のテルミット溶接の反応開始剤として用いられる。過酸化バリウムはまた、緑色の曳光弾や漂白剤にも用いられる。 チタン酸バリウム (BaTiO3) は強誘電体であり、コンデンサ材料などに広く利用されている。 フッ化バリウムは波長0.15から12マイクロメートルの光に対して透過性を示すため、赤外領域における光学用途に用いられる。 クロム酸バリウム (BaCrO4) は、黄色の顔料であるバリウムクロメート(バリウムイエロー)として使われる。 バリウムフェライト (BaFe12O19) はフェライト磁石として使われる。 代表的な高温超伝導体であるイットリウム系超伝導体の1成分としても用いられる。また、そのような高温超伝導体を製造する時のるつぼとして、高温超電導体材料と反応しないジルコン酸バリウム (BaZrO3) が用いられる。
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