その他のデメリット
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/24 07:00 UTC 版)
「ワイドボディ機」の記事における「その他のデメリット」の解説
2階席を持たないワイドボディ機では、単通路機ではそれほど目立たなかった客室上の無駄な空間が大きくなり、一部は乗務員用の休憩室などへの利用も行われているが、ほとんど空気を運んでいるにすぎない。胴体幅が広がると操縦席からの側方や斜め後方の視界は狭くなり、ボーイング747のように2階に操縦席を備えるか、機体先頭部をやや縦長にするなど工夫が求められる。機首部分にだけ2階席を設けた機体では基本構造を複雑にして製造コストを増やす。 運用においても、乗客数が相応に多い路線以外では運航しても座席を埋めることはできないため、主要路線以外では採用しにくい。欧州でのハブ・アンド・スポーク式から地方空港間での路線増加のような中小型機主体で細かく空港を結ぶ形態のポイント・トゥ・ポイント式の旅客輸送が今後広がりを見せれば、輸送効率では優れるワイドボディ機が不利になり、航空会社にとっては所有することが足かせとなる可能性もある。 長所で挙げられた床下貨物室も広く取れるので貨物輸送での収益増加も見込める面は通常このサイズの機体で航空貨物用コンテナを使用した輸送となるが、航空機運航の面では専用の地上支援機材(ハイリフトローダー:コンテナを機体の貨物室まで持ち上げる機材)などが必要となり、空港によってはこれら機材が揃っていない空港もあり貨物取扱が困難となり実質、ナローボディー機以上の時間がかかり、不効率な運用となることもある。
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