せきゆききとは? わかりやすく解説

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せきゆ‐きき【石油危機】

読み方:せきゆきき

オイルショック


石油危機

読み方: せきゆきき
【英】: oil crisis
同義語: オイル・クライシス  

1973 年1979 年2 度にわたる原油価格急激な上昇によってもたらされ国際石油市場およびエネルギー需給における激変と、それによる甚大な経済的社会的政治的混乱指して第一次石油危機第二次石油危機と呼ぶ。
わが国では、オイル・ショックという言葉がしばしば用いられる過去 2 回の石油危機は、いずれも共通の進行パターンを持つ。まず第 1 に石油需給タイトになった時期に、産油国において政治的な不測事態発生する
第一次場合第四次中東戦争第二次場合イラン革命である。
第 2 に、それによって石油市場原油供給危機発生する第一次場合OAPEC 諸国による石油禁輸であり、第二次場合イラン革命政府によるコンソーシアム解体端を発したメジャーズ調達可能原油不足とそのサード・パーティへの影響である。
第 3 は、原油価格の急激かつ大幅な上昇であり、第一次場合は約 4 倍、第二次場合は約 2 倍にはね上がった
第 4 は、これによるエネルギー市場および経済・社会対す甚大なインパクトである。原油価格一方的に引き上げられることによって、石炭天然ガス原子力新エネルギー源などのいろいろなエネルギー源の間の相対価格構造大幅に崩れエネルギー市場には、この調整のための激し摩擦生じた
また、より重要なのはマクロ経済的なインパクトであり、大幅な物価上昇国際収支赤字経済成長率の低下失業率の上昇をもたらし世界経済大きな混乱もたらした同時に一時的供給不足は、特に第一次場合消費国ではほとんど例外なく消費者によるパニック買い誘い社会的な混乱招来した
第5に、このような過程経て残るのは、産油国政府および国営石油会社による、原油価格決定権原油処分石油会社経営権などの形での権利伸長である。今後については、このようなサイクルが現在でも生きていて、石油市場幾多変動を経ながらも第三次石油危機に着実に向かっているという見方と、石油市場構造変化してしまったため、もう石油危機は発生しないという見方分かれており、意見一致みていない。ただし今後とも大きな変革はなくとも、部分的局地的な石油危機、すなわちミニ・クライシスは数多くあるといわれている。


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