【AS-18】(えーえすじゅうはち)
旧ソ連(現ロシア)のラドゥガ設計局が開発した、現在ロシアで最新の空対艦/空対地ミサイル。
NATOコードは、AS-18「カズー(Kazoo:玩具の笛の意)」と呼び、ロシアではKh-59M「オーヴォトM」と呼ばれている。
AS-18は、前作AS-13「キングボルト(Kh-59『オーヴォト』」)の射程延伸型として1980年中頃から開発されたものである。
型はAS-13とほぼ同じスタイルで、そこに新型推進装置や大型弾頭(HE ペネトレーティング弾頭(320kg)かクラスター弾頭(280kg))等が追加装備された。
その中でも特に注目するのが本体下部に付けられてる小型の推進装置であるRDK-300ターボジェットエンジンで、これにより射程も40kmから110kmに伸びている。
なお、このエンジンは本体の固体燃料ロケット推進薬が減少した時に作動し、本体燃料と切り替わる。
なお、320kgの弾頭・誘導部・シーカーはKh-29から流用している。
現在、搭載機種としてはSu-17/22・MiG-27・Su-24M「フェンサー」・Su-27/Su-30「フランカー」・Su-25と、APK-9データリンクポッドを搭載出来る機種のみで、1994年から量産された今でも運用国はロシア軍とインド軍だけである。
またTV誘導(中距離は慣性誘導、短距離は電子光学的昼光TVシーカーのTV誘導(Kh-29Tのものと同じ) )で精密度は高いが、攻撃目標は主に艦船や地上施設に限られる。
スペックデータ
設計 | MKB Raduga |
全長 | 5.69m |
直径 | 38cm |
翼幅 | 1.3m |
発射重量 | 920kg |
射程 | 110km |
速度 | 860km/h |
飛行高度 | 7~10m(対艦)/100~1,000m(対地) |
推進方式 | 固体燃料ロケットモーター+ターボファン |
エンジン | ツマンスキー RDK-300ターボファン |
弾頭 | HE ペネトレーティング弾頭(320kg)またはクラスター弾頭(280kg) |
誘導装置 | 慣性誘導/TV誘導 |
シーカー | 電子光学的昼光TVシーカー(Kh-29Tのものと同じ) |
CEP | 5~7m |
発射装置 | AKU-58 レールランチャー |
派生型
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