壱岐の船競漕行事
名称: | 壱岐の船競漕行事 |
ふりがな: | いきのふねきょうそうしゅうぞく |
種別1: | 風俗習慣 |
保護団体名: | |
選択年月日: | 1991.02.02(平成3.02.02) |
都道府県(列記): | 長崎県 |
市区町村(列記): | |
代表都道府県: | 長崎県 |
備考: | 所在地が同一都道府県内のもの(このデータは種別1から移行しています) |
解説文: | 我が国の沿岸各地には、ハーリュウセン(ハーリ)、ペーロン、フナグロウ(フナグロ、フナゴロウ)などと呼ばれる船競漕行事が点々と分布し、それは地域内に西日本と沖縄とに大別されている。現在はそれらの多くは、漁業における動力船の導入などに伴って消滅してしまったり、簡略化されている。 春一番の伝承地として知られる壱岐島およびその属島(長崎県壱岐郡所属)には、フナグロウ・ミユキブネ(神幸舟)などと称して年中行事や祭り行事の一環として船競漕をやってきたところが多い。わけても勝本浦に伝わるそれは、聖母宮【しようもうぐう】(在勝本町馬場先)のカザモト祭り(現在は十月十四日)に行われてきたもので、地区を二分する本浦と正村の対抗形式で紅白に分かれ、クジトリ(籤取り)で一の船(紅)を引き当てた方にはヘイモチ(幣持ち)が乗り組む。一の船、二の船(白)とともにワカテ(若手。若者の意)のうちから厳選された五人(トビテ・マエロ・トモロ・カタンロ・シチョウロ)が乗り込み、一丸となり褌一本に鉢巻き姿で勝負を競うのである。 競漕は一回きりであり、一の船が勝てば大漁で浦繁盛、二の船が勝てば豊作で里繁盛と占ったほか、出発の合図役であるオオギバン(扇番)・ナタバン(鉈番)・キネバン(杵番)のかけひき、ミザオ(身棹の意か)を手にしたトビテ(跳び手)の活躍など、注目すべき点が少なくない。 壱岐の船競漕行事は、西日本における艪を用いてのそれの典型的なものが分布している点で注目され、生業に打ち込んで来た人々の姿を現在に伝えるものとして貴重であるので記録保存の措置を講ずるものである。 |
娯楽・競技: | 南予地方の牛の角突き習俗 呼子の大綱引き 因幡宝木のしょうぶ綱 壱岐の船競漕行事 日向の綱引き行事 沖縄の綱引き 湯津上のダイモジ |
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