『MARVY』 〜 『コブラの悩み』(激動期・その2)
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1988年、反戦・反核をテーマにしたカバーアルバム『COVERS(カバーズ)』とシングル「ラヴ・ミー・テンダー」を制作するも、発売元の東芝EMIの親会社・東芝が原子力関連企業でもあったため、歌詞の内容が問題視され急遽発売中止。東芝EMIは全国紙(毎日新聞、朝日新聞、読売新聞) で「素晴しすぎて発売出来ません」との広告を打つ(これは忌野が東芝から「企業の倫理とかいうのがあってどうも…素晴らしすぎて出せない」と発売の中止を告げられたことを受け、「素晴らしすぎて出せないっていうんだったら、それを新聞に出してくれ」と言ったことによる)。急遽レコード会社を古巣のキティレコードに変え発売された本作は、話題性もありRC初のオリコンチャート1位を獲得。 アルバム『COVERS』の発売中止から2か月後の8月15日にライブを行い、この模様を収録したライブアルバム『コブラの悩み』を同年12月にリリース。演奏曲目はほとんどが怒りをストレートに表現したもので、「発売中止騒動の時のマスコミの対応」や「東芝」を痛烈に批判(このアルバムは東芝EMIからリリース)。 ライブ・アルバム『コブラの悩み』には、スタジオ録音である「君は Love Me Tender を聴いたか?」がアルバム・ラストに曲の冒頭部分のみ収録。この曲は、発禁問題を引き起こした「ラヴ・ミー・テンダー」に対するセルフ・アンサーソングであるが、核心部分を語ろうとする「あの歌は、反…」という歌詞のところで途切れ終わっている。1988年のクリスマス武道館ライブではフルバージョンで披露。 内容は、「反原発ロック」などというレッテルを貼られた曲に対するシンパシーや、たかが一曲の歌ごときにレコード会社やマスコミなどの大企業が政治力まで使い圧力をかけてくることや左様に大騒ぎすることの愚かさ、日本の社会や報道機関の未熟さを皮肉った内容となっている。フルバージョンは忌野のラジオ番組で何度かオンエアされた事はあったものの、結局今日に至るまでCD化されていない。
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