『ブリュ物語』
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 02:06 UTC 版)
詳細は「ブリュ物語」を参照 『ブリュ物語』(1155年頃)は、ジェフリー・オブ・モンマスの『ブリタニア列王伝』に基づいたものである。現代的な感覚からすると、歴史書とは見なされないが、ウァースは自分の知っていることと知らないこと、あるいは知ることのできないことを区別した。 ウァースはトロイのブルータスによるブリテン建国を、モンマスの創造した伝説的なブリテン史の最後まで語った。この作品の人気の理由は、その土地固有の言葉(アングロ・ノルマン語。アングロ・フランス語ともいう)でアーサー王伝説を大衆にとって近づきやすいものにしたことである。ウァースは初めてアーサー王の円卓の騎士たちの伝説に言及し、初めてアーサー王の剣にエクスカリバーという名前を用いた。 しかし、全体から見るとウァースはモンマスのテキストにさして重大でもないディテールを追加しただけだった。『ブリュ物語』はラヤモン(英語版)の頭韻を踏んだ古英語詩『ブルート(英語版)』や、ピーター・ラングトフト(英語版)(またはピエール・ド・ラングトフト)の年代記の基になった。歴史家マシュー・ベネットは『Wace and Warfare』と題された論文の中で、ウァースは当時の戦術をきちんと理解していて、偽史的戦争の描写を書くために考案した戦術の詳細はその時代の戦争の概論を理解するうえで価値があると指摘した。
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