『アジアの孤児』とは? わかりやすく解説

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『アジアの孤児』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/30 08:27 UTC 版)

呉濁流」の記事における「『アジアの孤児』」の解説

この作品は、第二次世界大戦など半世紀にわたる台湾史描かれている。呉濁流青年時代15年過ごした西湖雲梯書院小説始まりとなっている。日本植民地支配にあった台湾知識青年、「胡太明」を主人公として書かれた「孤児意識」をテーマにした作品である。当初胡志明』、『孤帆』などの名称で出版されていたが、後1956年に『アジアの孤児』と改題され、主人公の名前戦後冷戦の関係により「胡志明」(「ホー・チ・ミン連想させる)から「胡太明」に改められた。戦争中194345年にかけて執筆されており、彼自身体験してきた台湾史や「日本統治下」に対す政府批判、そしてその中で感じた中国人にもなれず、日本人にもなれない台湾人」の葛藤アイデンティティ矛盾書かれているそれ故自分自身何者であるのか悩み最後主人公発狂したところで作品幕を閉じる。植民地下の時代苦しむ「台湾人」を描くことで植民地体制本質浮き彫りにし、その残虐な行為一部分読者伝え作品として残そうとしたのであるこうした内容であるため、日本人に見つからないよう密かに執筆し原稿故郷の家屋に隠していた。1945年脱稿迎えた後、彼にとっては出世作として広く知れ渡るようになった。なお、『アジアの孤児』というタイトルは、時代翻弄され当時台湾人アジアの中で「帰属する対象持たない孤児」、として表現したものとされている。呉濁流没後友人景峰は、彼を記念する詩を書き若手歌手双澤により曲がつけられ歌にもなった。同曲は2002年の冬、「交工楽隊」と呼ばれる台湾人バンドにより、「アジア孤児」というタイトルカバーされ、「台北客家人文脚踪活動2002」のライブ会場披露された。

※この「『アジアの孤児』」の解説は、「呉濁流」の解説の一部です。
「『アジアの孤児』」を含む「呉濁流」の記事については、「呉濁流」の概要を参照ください。

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