「絶対音感」を持つ人は
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 06:41 UTC 版)
12音につき鋭敏な絶対音感を持つ人は、次のことが、基準音を与えられずにできる。 様々な楽音やそれに近い一般の音に対して音名を答える。 和音の構成音に対して音名を答える。 絶対音感を保持している人にはある特定の楽器をやっている人、やっていた人などが持っている事が多いが声楽系は非常に少ない。また、絶対音感保持者は、次のようなことをする際にも、絶対音感を保持しない人より容易にできる。 耳で知っているだけの曲を楽譜なしで正確に楽器で再現する。 早く12音音楽や無調音楽などのソルフェージュができる。 無調の聴音で一個ぐらいずれても、すぐに途中から正しい音高に持っていく。 一方で、人によっては次のような不便さを感じる場合がある。 移調楽器や現在の基準音(A=440~442)に設定されていない楽器(古楽器等)を演奏する場合、鳴っている音と譜面の音が一致していないと感じてしまい、演奏に抵抗を感じることがある。 移動ド唱法で歌うことや移調して歌うことを苦手とする場合がある。 咳止め薬(ベンプロペリンリン酸塩製剤)や抗てんかん(癲癇)薬(カルバマゼピン製剤)の副作用による音感異常で、非常に不快感を覚えることがある。 調性音楽の分析の際に旋律や和音の機能がわからなくなり各音の役割による表情が付けにくくなる。 プロの音楽家だからといって、絶対音感があるかというとそうではなく、相対音感だけを持っている人がほとんどである。通常、ピアノなどは若干高めにチューニングされているが、プロの音楽家でも違いを聞き取れる人はほとんどいない。
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