「拝謁記」の発見
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/04 03:12 UTC 版)
宮内府・宮内庁長官時代の昭和天皇への600回あまりにのぼる拝謁の様子を「拝謁記」と題し、資料を残していた。この文書は2019年に遺族がNHKに開示し、その結果、これまで明らかにされてこなかった昭和天皇の発言などが明らかになった。 特にサンフランシスコ平和条約発効による日本の独立回復を祝う式典(昭和27年5月3日開催)で、昭和天皇がおことばの中に「戦争への深い悔恨と、二度と繰り返さないための反省の気持ち」を盛り込もうとしたものの、当時の吉田茂首相の反対意見を受けて削除を余儀なくされたことが明らかになった。 他に昭和天皇は、旧軍を否定する一方で、東西冷戦の激化とソビエトの侵略を現実的な脅威と見なし、憲法改正による再軍備に言及していたことも判明した。 2021年12月より『昭和天皇拝謁記 初代宮内庁長官田島道治の記録』(全7巻)が岩波書店で刊行。
※この「「拝謁記」の発見」の解説は、「田島道治」の解説の一部です。
「「拝謁記」の発見」を含む「田島道治」の記事については、「田島道治」の概要を参照ください。
- 「拝謁記」の発見のページへのリンク