「奈良街道」と「大和街道」の使われ方の違い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/09 17:25 UTC 版)
「奈良街道 (京都府)」の記事における「「奈良街道」と「大和街道」の使われ方の違い」の解説
奈良街道と大和街道は、いずれも奈良(大和国)に向かう街道を指す名称であるが、京都府内では、この「奈良街道」と「大和街道」は違いを持ちながら使われている。 明治時代の京都府令によると、京都から伏見街道(後に京都・伏見間の経路は竹田街道に変わる)を通り、伏見を経て、巨椋池の小倉堤上を通り、木津川を泉大橋で渡り大和国境に至る道を大和街道、深草の墨染交差点から伏見街道と分岐し、大亀谷を通り八科峠を越え六地蔵に至り、宇治川右岸を通り宇治を経て大久保で大和街道と合流、相楽郡棚倉村(現在の木津川市)で大和街道と分岐し木津川を渡り相楽村を経て大和国境に至る道を郡山街道としている。後に、東海道の髭茶屋追分から山科盆地を南下し六地蔵に至り、そこから宇治川右岸を通って伏見観月橋で大和街道と合流する道を奈良街道として加えている。 現在では京都・奈良間の街道を指す汎称として「奈良街道」という呼称が用いられるが、小倉堤上に築かれたバイパス部分を指して言う場合は、かつての呼称からもっぱら「大和街道」と呼ばれる。また、奈良街道という名称は京都と奈良をつなぐ幹線道路の愛称として現役の幹線道路にも用いられているが、大和街道は歴史的な旧道を示すものとしての認識が強い。 なお、京都中心部と奈良をつなぐ幹線道路である国道24号に対して、現在奈良街道という愛称が与えられているが、京都市内(京都・伏見間)では、奈良街道という名称はほとんど用いられない。これはその経路にある伏見は、奈良方面だけでなくかつては大阪方面への陸路・水路の玄関口でもあったこと、また、現在の国道24号の経路は竹田街道という名称が根付いているためである。京都市内には山科盆地内に奈良街道という愛称を持つ道路があり混同を避けるためともいえよう。
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