「大富豪」の虚実
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/20 15:09 UTC 版)
「マイヤー・ランスキー」の記事における「「大富豪」の虚実」の解説
FBIの盗聴記録から、「生活の必要は自分から多くのものを奪った」、「戦争で大金持ちになった人々がいるが、彼らは職を持つべきではない」などと、富豪と思えないような発言(愚痴)を繰り返していたことが判明した。息子の手術代を払えずヴィンセント・アロに用立ててもらったエピソードも後になって露見した。晩年に滞在したイスラエルでのテレビインタビューではマスコミで言われている「3億ドルの資産」を真っ向から否定した。彼の質素な生活が、謙虚なライフスタイルの反映でも富豪のイメージを隠す偽装でもなく、実際の財政状態を表していたのではないかとの指摘もある。 ランスキーが資産家でなかったことを裏書きする逸話としてランスキー死後残された息子のエピソードがある。「マフィアのマスターマインド、ランスキーの息子バディが貧窮状態にある」と題した新聞記事は、ランスキーの先妻の子供3人のうち長男ベンジャミン(バディ)が生まれながらの身体障害者で養護施設に入っていたが、医療費用を払えず、安い施設に移らざるを得なくなった窮状を伝えている。記事によれば、ランスキーは収入の65%を息子の医療費用のために残したが、オハイオ・ミシガンの石油ロイヤリティ以外の収入はなく、1985年には満足に医療費用を払えないことが判明し、支払いが滞った。昔のランスキーの友人が助けてくれたがそれも途中で止まり、安い施設に移らざるを得なくなった。バディをよく世話しに施設に来ていたのは継母のテディで、次男ポールや妹サンドラは音信不通だった。テディは取材の数週間前に人気番組60ミニッツに出演し、「3億ドル資産」という世間の噂を「デマで馬鹿げている」と語っていた(同レポート)。結局バディはその施設を追い出されて間もなく貧窮のうちに死亡した。
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