「乗車拒否」問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 13:43 UTC 版)
乗車拒否とは「駐停車中又は客を認めて一時停止もしくは徐行を行い、運送の申込みを受けてから、正当な理由なくその引き受けを拒否する事」である。 乗車前の旅客の態様から想起される乗車拒否の一例として、夜間、酩酊した客に対して、吐瀉物により車内を汚されることや、正常なコミュニケーションが交わせない結果トラブルが発生することを予想した拒否が行われる場合がある。泥酔者に関しては旅客自動車運送事業運輸規則第13条(運送の引受け及び継続の拒絶)において乗車を拒否できる条文がある。また、特定地域の政治・経済状況が原因の可能性がある乗車拒否の事例として、原子力発電所が立地する自治体において原発反対論者の代議士に対して配車を断った事例もある(この事例では後に当該会社が謝罪しているほか、国土交通省中部運輸局も再発防止を求めた)。 バブル期においては、当時の景気の良さを反映して、長距離利用の乗客が現在よりも圧倒的に多かったため、短距離利用の乗客に対する乗車拒否が多く見受けられていたが、昨今の社会状況において、乗務員が意図的に乗車拒否をすることは少なくなってきている。 なお、複数車線のある道路において、第1通行帯以外を通行しているときは、たとえ客を認めて運送の申し込みを受けたとしても、安全を考慮してその引き受けを受諾してはならないが、一方で東京タクシーセンターでは、乗車申し込みを行ったものよりクレームを受けた場合は「乗車拒否の事案」として処理している。
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