M-TEC
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/21 01:06 UTC 版)
概要
前身は株式会社無限(むげん)。2003年に株式会社M-TECが設立され、2004年(平成16年)に無限のほぼ全ての業務がM-TECに譲渡された。
現在も株式会社無限は存続しており、『無限』の商標は同社が保持している。そのため、M-TECは株式会社無限と『無限』ブランドの独占使用契約を締結して『無限』ブランドによる事業を展開し、株式会社無限はM-TECからライセンス料を得るという関係性にある。
ここでは株式会社無限に関する記述も行う。
創業者の本田博俊が本田宗一郎の息子という事情もあり、本田技研工業(ホンダ)とは直接の資本関係こそないが、後述するように関係が深い。無限(M-TEC)の本社社屋の近隣に本田技術研究所(和光・朝霞研究所)があることや、ホンダの労務管理上深夜残業が原則禁止されている関係から、ホンダのエンジニアが研究所を退勤後に無限(M-TEC)のオフィスに移動して開発作業を継続するといったことも多く行われていたという[1]。
沿革
無限
- 1973年(昭和48年) - 本田宗一郎の長男である本田博俊が、後に本田技研工業社長となる川本信彦らとともに創設。ホンダ2輪・4輪車のチューニングパーツの開発と販売を行っていた。1970年代から1980年代には2輪モトクロスなどでも実績を残している。
- 1992年(平成4年) - 前年までホンダが開発していたF1用3.5 L V型10気筒エンジンの開発を引き継ぐ形でF1参戦を開始。供給先はフットワーク・グランプリ。
- 1994年(平成6年) - エンジン供給先をチーム・ロータスへ変更。
- 1996年(平成8年) - F1モナコGPにおいて、無限エンジン(MF301HA)がオリビエ・パニスのドライブするリジェにより初勝利を挙げる。
- 2000年(平成12年) - ホンダのF1復帰に伴い、ジョーダン・グランプリへのエンジン供給を最後にF1参戦を終了。
- 2004年(平成16年)4月1日 - 株式会社M-TECへ業務を譲渡。以降は『無限』の商標保持および管理を業務とし、M-TECと『無限』ブランド独占使用契約を締結。
M-TEC
- 2003年(平成15年)10月1日 - 株式会社M-TECを設立。代表は永長眞(ながおさ しん)。
- 2004年(平成16年)4月1日 株式会社無限から『無限』の商標保持および管理以外の業務の譲渡を受け、同時に株式会社無限と『無限』ブランドの独占使用契約を締結する。
主な業務
(2003年以前は株式会社無限、2004年以降は株式会社M-TECによるもの)
- レース用エンジンの開発・製造及び供給
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- MF308(3,000 cc V8 F3000/FN用)(1988年 - 2005年)
- HF386E(3,000 cc V8 FN用)(2006年 - 2008年)
- HR09E/HR10E/HR10EG(3,400 cc V8 FN/SUPER GT用)(2009年 - )
- MF204-MF204D(2,000 cc 直4 F3用)(1988年 - 2007年、2013年 - )
- MF408S/MF458S(4,000 cc/4,500 cc V8 スポーツプロト/スポーツカー/SUPER GT用)
- C32B改(3,500 cc/3,400 cc V6 JGTC/SUPER GT用)(1997年 - 2003年、2005年 - 2009年)
- C30A改(3,000 cc V6 T/C SUPER GT用)(2004年)
- C32B改(3,000 cc V6 T/C SUPER GT用)(2005年)
- ホンダ車用アフターマーケットパーツの開発及び製造販売およびレース部品の供給とレースサポート
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- 現在は二輪・四輪共に行なっている。
- 自社パーツによるセッティングを施した輸入車両の販売
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- 2011年(平成23年)、日本国内未発売のホンダ製オートバイを輸入し、自社製パーツを装着して無限ブランドで販売した。車両はVFR800X MUGENとVFR1200X/XD MUGENで、その後両車のベースモデルがホンダから正規に国内販売された(800Xは2014年〈平成26年〉12月、1200Xは2014年〈平成26年〉3月発売)。
- ホンダ車によるワンメイクレースにおいて、エントラントへのテクニカル及びホスピタリティのサーキットサービス
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- H.O.A.(ホンダ ワンメイク レースアソシエーション)メンバー
- ^ 『GP Car Story Special Edition MUGEN-HONDA』(三栄、2021年10月)pp.6 - 7
- ^ “2023年 M-TECモータースポーツ活動概要”. 無限 MUGEN. 2023年4月7日閲覧。
- ^ 神電は、年度毎に漢数字でモデル名が名づけられている。例えば2017年モデルは神電六、2018年モデルは神電七といった具合である。
- ^ 『Racing On 2009年4月号』三栄書房、2009年、P.40-P45頁。JANコード 4910096810499。
- ^ a b 『GP Car Story Vol.31 Jordan 199』(三栄、2020年4月)pp.34 - 39
- ^ a b “「無限」のかっこよすぎるチューニングカー5選”. car-me.jp. 2022年2月12日閲覧。
- ^ “無限 | MUGEN RR | MUGEN RR プレスリリース”. www.mugen-power.com. 2022年2月12日閲覧。
- ^ 10分で完売! シビックMUGEN RR
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