JR東日本E127系電車
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番台別概説
0番台
1995年5月8日に新潟地区で営業運転を開始した[2][注 2]。
車体帯は新潟支社で運用されている115系「2次新潟色」に準じたグラスグリーン■と青磁グリーン■の2色で、後述の100番台や209系などとは異なり、扉部分や裾部にも帯が入っている[17]。
座席配置はオールロングシートで、モケットは細かい柄の入ったライトグリーンのものが採用されている。パンタグラフは701系で使用しているPS104形を基本に直流用とした下枠交差式のPS30形とされた[5]。側窓は窓寸法が極力大きくとられ、側出入口間の4連窓のうち中央の2枚は大型の1段下降窓となっている。トイレは701系と同タイプの洋式である(車椅子非対応)[5]。
0番台は広範囲で運用されていたセミクロスシートの115系と異なり、都市圏を中心とした限定的な運用に導入された(詳細は過去の運用を参照)。
当初は2両編成13本が在籍していたが、2015年(平成27年)3月14日に開業したえちごトキめき鉄道の妙高はねうまライン用に10本が同社に譲渡された。JRに残存した2編成(V12・V13編成)は2017年に後述する更新工事とATS-Pの新規導入が行われ、同年11月までに2編成とも改造を終え運用に復帰している[18][19]。
また、1本(V3編成)は2008年(平成20年)9月に発生した越後線内での踏切障害事故に伴う列車火災事故のためクモハE127-3が焼損[20][注 3]し、2014年(平成26年)10月20日に同車とクハE126-3が廃車となっている[21]。
2022年(令和4年)度中に最後まで残存していたV12・V13編成が新潟地区での運用から撤退した。
2023年(令和5年)2月17日にV12・V13編成の南武線浜川崎支線(南武支線 尻手駅 - 浜川崎駅間)への転用が発表された[JR東 1]。長野総合車両センターでの転用改造後、V12編成が新たにV1編成として2023年5月25日付、V13編成がV2編成として同年8月31日付で鎌倉車両センター中原支所に配置され[22][23]、同年9月13日から営業運転を開始した[24]。
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クモハE127形
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クハE126形
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車内
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優先席
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トイレ付近
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運転台
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PS30形パンタグラフ
100番台
1998年(平成10年)12月8日に営業運転を開始した[25][26]。
0番台とは車体デザインが異なり、先頭部の形状・客用扉間の開閉可能な窓の2段化など、701系とほぼ同一の形状となった[26]。また、パンタグラフはシングルアーム式のPS34形に変更され[25]、冬季における架線への着霜対策のため、A5 - A12編成のクハE126形(南小谷・長野方先頭車)の運転台側に霜取り用パンタグラフが搭載された[注 4]。霜取り用パンタグラフの設置編成の増加に伴い、2018年(平成30年)3月17日のダイヤ改正より冬季に運転される篠ノ井線松本駅 - 篠ノ井駅間の霜取り列車はクモヤ143形が運用から離脱し、本系列に置き換えられた。
行先表示器は前面・側面ともに幕式からLED式に変更[25]、砂撒き装置が装備された(後に撤去)ほか、トイレも車椅子対応仕様に設計変更された[27]。座席配置は同線内基準で東側がロングシート、西側(北アルプスなどの方向)がクロスシートのセミクロスシート構造となっている[27]。また本番台において、鉄道車両用に開発された運賃箱(レシップ製)が初めて設置された[注 5]
車体帯は長野支社で運用されている115系や169系に準じたアルパインブルー■とリフレッシュグリーン■の「長野色」とされた[28][29]。
2両編成12本が松本車両センターに在籍し、大糸線・篠ノ井線・信越本線・中央本線で運用されている。ワンマン運転は1999年(平成11年)3月29日より実施している。
運用開始から数年間は篠ノ井線の塩尻駅 - 明科駅間や中央本線の辰野駅 - 塩尻駅間でも運用されていた[25]。しかし、2003年(平成15年)12月20日に塩尻駅 - 松本駅間のATSがSN形からP形と変更された時点では本区分番台にはP形車上装置が搭載されていなかったことから、それ以降は大糸線内限定運用とされていた。その後、2007年(平成19年)秋ごろから2010年(平成22年)にかけて保安装置を従来のSN形からPs形への交換とP形の追設を行い、遅くとも2011年6月9日には大糸線松本駅 - 北松本駅間でATS-Pの使用が開始された[JR東 2]。なお、ATS-Psについては2006年3月末時点では松本駅構内への設置が予定されていたが[JR東 3]、2007年3月末時点では計画から除外されており[JR東 4]、その後ATS-Pが整備されたことから、大糸線に実際に設置されることはなかった。
また、東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)が発生した2011年(平成23年)以降の夏季の平日には、節電のため一部の115系の運用を代走する形で中央本線の茅野駅から信越本線の長野駅まで運用されるケースもあった[JR東 5]。2013年(平成25年)3月16日のダイヤ改正では同区間のほか、辰野支線の岡谷駅 - 塩尻駅間でも正式に運用を開始し、それまで辰野支線で運用されていた123系を置き換えた。
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クモハE127形100番台
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クハE126形100番台
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車内
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クロスシート
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ロングシート
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トイレ付近と優先席
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運転台
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車内(更新前)
注釈
- ^ 本形式の車種は資料によって異なっており、JR東日本の公式ウェブサイト上では本系列を通勤形と分類しているが[6]、雑誌などの記事においては本系列が近郊形や[7][8][9]、一般形と分類されている場合がある[7][5]。一般形車両_(鉄道)#一般形電車の登場も参照。
- ^ 当初は全編成が同年3月に導入される予定だったが、阪神・淡路大震災の影響で一部車両(川崎重工業兵庫工場製)の納入が遅延したため運転開始時期がずれ込んだというエピソードがある。同じくE501系も同震災の影響を受け納入遅延が発生している。
- ^ 同事故の際に前寄りに連結されていたV7・V9編成は修復されている。
- ^ A11・12編成は新製時より、A5 - A10編成は改造で設置。
- ^ それまでの運賃箱はすべてバス車両用のものを改造して設置していた。
- ^ ただし、松本車両センター配置のA7 - A12編成とは設置されたパンタグラフと配管の形状が異なる。
- ^ a b 2004年(平成16年)3月31日までは「上沼垂運転区」、同年4月1日以降は「新潟車両センター」[41]。
- ^ a b 2002年(平成14年)3月22日までは「松本運転所」、同年3月23日 - 2004年(平成16年)3月31日は「松本電車区」、2004年(平成16年)4月1日以降は「松本車両センター」[38]。
出典
JR東日本
えちごトキめき鉄道
- ^ 『土崎工場90年のあゆみ 1908-1998』JR東日本秋田支社土崎工場。
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- ^ a b c d e f g h i j k l m n 『鉄道ジャーナル』第344号、86-89頁。
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- ^ 「普通列車年鑑 2013-2014」、イカロス出版。
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- ^ 『鉄道ファン』通巻411号 p.81
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- ^ 『鉄道ファン』通巻459号 p.70
- ^ “【松本から上田へ”こんにちは。”】 弊社における新型車両の導入も、もう間もなく。 本日はJR東日本・E127系を使用した、しなの鉄道線内での試運転が実施されました。 沿線には、インバータの音が秋風に乗って、軽やかに響いていました…。 #しなの鉄道 #しな鉄 #E127系 #試運転”. 2019年10月3日閲覧。
- ^ “列車カタログ E127系”. 東日本旅客鉄道. 2015年1月18日閲覧。(運行路線から新潟地区が消滅している)。
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- ^ 『南武線(尻手~浜川崎駅間)へのE127系の投入について』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道横浜支社、2023年2月17日。 オリジナルの2023年2月17日時点におけるアーカイブ 。2023年10月10日閲覧。
- ^ 社会環境報告書(2011年度版) - JR東日本
- ^ 2006年度版社会環境報告書 - JR東日本
- ^ 2007年度版社会環境報告書 - JR東日本
- ^ 長野支社の節電対策について (PDF) [リンク切れ] - JR東日本長野支社
- ^ “いよいよE129系電車が走り出します” (PDF). JR東日本新潟支社 (2014年11月28日). 2016年8月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年1月18日閲覧。
- ^ “2015年度安全報告書”. えちごトキめき鉄道. p. 7 (2016年8月). 2016年12月6日閲覧。
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