相鉄・JR直通線
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女性専用車
平日の朝ラッシュ時間帯に、10両編成のうち、最も海老名寄りの1両(10号車)が女性専用車に設定されている[33]。
- 設定列車・区間
なお、新宿行の終電は新宿着が23時を過ぎるため埼京線内では深夜の実施時間帯に入るが、相鉄線からの直通列車に限り全区間対象外となっている。
運賃計算・乗車制度
大崎駅 - 西大井駅間は大崎支線を経由するが、大崎支線は営業路線ではないため、運賃計算上は品川駅を経由したものとして取り扱う。また、品川駅 - 鶴見駅間は経路特定区間に指定されていることから、運賃計算上では距離が短い大井町駅・川崎駅経由で計算する(旅客営業規則第69条)。これらの扱いにより、大崎駅 - 鶴見駅 - 羽沢横浜国大駅間の運賃計算は品川駅・大井町駅を経由した距離で計算することになる。
羽沢横浜国大駅発着のJR乗車券の取り扱い
2019年11月30日以降に旅客営業規則等で定められる羽沢横浜国大駅発着(相鉄に直通する場合を含む)のJR乗車券の乗車制度の特例は次のものがある。これは羽沢横浜国大駅は鶴見駅から分岐する位置にあるが、運行経路の都合で武蔵小杉駅方面からしか羽沢横浜国大駅に向かうことができないため、鶴見駅 - 武蔵小杉駅間の折り返し乗車を有効とするための措置である。
横浜市内発着の乗車券に対する特例
横浜市内発着の乗車券は、鶴見駅 - 武蔵小杉駅間で途中下車しない限り、同駅間を乗車できる[34]。
- (例)名古屋駅(名古屋市内) - 【東海道本線】 - 横浜駅 - 【東海道本線】 - 武蔵小杉駅 - 【東海道本線】 - 羽沢横浜国大駅(横浜市内)
本特例は武蔵小杉駅を経由することを事実上「外を経て」いないものとみなすものである。なお、同様の特例は「大阪市内」にも設定されており、こちらは一筆書きとなるため単駅指定での途中下車も可能となるが、本特例は折り返し乗車となるため途中下車可能な乗車券の購入は不可となる。
特定の分岐区間に対する区間外乗車の特例
以下の特例が新たに設定され、〔〕内に指定された区間の区間外乗車が可能となる[35]。
- 横浜駅以遠(保土ケ谷駅または桜木町駅方面)の各駅と羽沢横浜国大駅との各駅相互間〔鶴見駅・武蔵小杉駅間〕
- (例)桜木町駅 - 【根岸線】 - 横浜駅 - 【東海道本線】 - 武蔵小杉駅 - 【東海道本線】 - 羽沢横浜国大駅
- 新川崎駅と羽沢横浜国大駅間との各駅相互間(新川崎駅・武蔵小杉駅間)
- (例)新川崎駅 - 【東海道本線】 - 武蔵小杉駅 - 【東海道本線】 - 羽沢横浜国大駅
- 鶴見駅、新子安駅、東神奈川駅または川崎駅以遠(蒲田駅または尻手駅方面)、国道駅以遠(鶴見小野駅方面)もしくは大口駅以遠(菊名駅方面)の各駅と羽沢横浜国大駅との各駅相互間〔鶴見駅・横浜駅間、新子安駅・横浜駅間、東神奈川駅・横浜駅間、鶴見駅・武蔵小杉駅間〕
- (例)国道駅 - 【鶴見線】 - 鶴見駅 - 【東海道本線】 - 横浜駅 - 【東海道本線】 - 武蔵小杉駅 - 【東海道本線】 - 羽沢横浜国大駅
この特例の適用により、相鉄線直通列車が鶴見駅に停車しないことから実際は武蔵小杉駅や横浜駅で乗り換えることになる羽沢横浜国大駅 - 鶴見駅・国道駅間の運賃(180円)は、隣駅までの羽沢横浜国大駅 - 武蔵小杉駅間の運賃(320円)よりも安価となるという現象が発生している[36]。
連絡定期券利用時の取り扱い
相鉄とJR東日本の横浜駅乗り換えの連絡定期券を所持している旅客が本路線を利用した場合は、西谷駅 - 羽沢横浜国大駅 - 鶴見駅間の運賃が必要となる。2020年春までは自動精算機または係員窓口での取り扱いとなるが、それ以降はIC定期券に限り自動改札機で自動精算される。逆に本路線経由の連絡定期券を所持している旅客が横浜駅を利用した場合は、西谷駅 - 横浜駅間もしくは横浜駅 - 鶴見駅間の運賃が必要となる。
駅一覧
- 特定都区市内制度適用範囲の駅 : 山=東京山手線内、区=東京都区内、浜=横浜市内
- 累計営業キロ
- 新宿駅 - 羽沢横浜国大駅間は新宿駅からの営業キロ、羽沢横浜国大駅 - 海老名駅間は羽沢横浜国大駅からの営業キロ
- ( ) 内は品川駅・大井町駅経由の営業キロ。運賃計算に用いる営業キロについては#運賃計算・乗車制度を参照
- 停車駅
- 各駅停車及び埼京線内の快速・通勤快速は表の全ての駅に停車する。
- 「特急」=相模鉄道内を特急列車として運転する列車:●=停車駅、|=通過駅
- 東日本旅客鉄道・京王電鉄および東急電鉄の路線名は運転系統上の名称(正式路線名とは異なる)。駅名が異なる場合は⇒印で駅名を記す。
- 貨物関連については「品鶴線」および「東海道貨物線」を参照。
運行事業者 | 正式路線名 | 走行線路 | 駅番号 | 駅名 | 営業キロ | 特急 | 接続路線 | 所在地 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
駅間 | 累計 | |||||||||||
東日本旅客鉄道 | 直通先 | 埼京線経由 ■川越線川越駅まで直通運転 | ||||||||||
山手線 | 山手貨物線 | JA 11 | 新宿駅 山区 | - | 0.0 | 埼京線内は各駅に停車 | 東京都 | 新宿区 | ||||
JA 10 | 渋谷駅 山区 | 3.4 | 3.4 | 渋谷区 | ||||||||
JA 09 | 恵比寿駅 山区 | 1.6 | 5.0 | |||||||||
JA 08 JS 17 |
大崎駅 山区 | 3.6 | 8.6 | 品川区 | ||||||||
東海道本線 | 品鶴線[* 3] | JS 16 | 西大井駅 区 | 5.6 [* 4] |
14.2 [* 4] |
|||||||
JS 15 | 武蔵小杉駅 | 6.4 | 20.6 | 神奈川県 | 川崎市 中原区 | |||||||
東海道貨物線[* 7] | SO51 | 羽沢横浜国大駅 浜 | 16.6 [* 8] |
37.2 (34.3) [* 8] |
● | 横浜市 | 神奈川区 | |||||
相模鉄道 | 相鉄新横浜線 | 0.0 | ||||||||||
SO08 | 西谷駅 | 2.1 | 2.1 | ● | 相模鉄道: 本線〈横浜方面〉 | 保土ケ谷区 | ||||||
本線 | ||||||||||||
SO09 | 鶴ヶ峰駅 | 1.6 | 3.7 | | | 旭区 | |||||||
SO10 | 二俣川駅 | 2.0 | 5.7 | ● | 相模鉄道: いずみ野線〈湘南台方面〉 | |||||||
SO11 | 希望ヶ丘駅 | 1.7 | 7.4 | | | ||||||||
SO12 | 三ツ境駅 | 1.4 | 8.8 | | | 瀬谷区 | |||||||
SO13 | 瀬谷駅 | 1.9 | 10.7 | | | ||||||||
SO14 | 大和駅 | 1.9 | 12.6 | ● | 小田急電鉄: 江ノ島線 (OE05) | 大和市 | ||||||
SO15 | 相模大塚駅 | 1.9 | 14.5 | | | ||||||||
SO16 | さがみ野駅 | 1.2 | 15.7 | | | 海老名市 | |||||||
SO17 | かしわ台駅 | 1.3 | 17.0 | | | ||||||||
SO18 | 海老名駅 | 2.8 | 19.8 | ● |
- ^ a b c d e f 湘南新宿ラインは新宿駅 - 武蔵小杉駅間で相鉄線直通列車と線路を共用し、大崎駅 - 武蔵小杉駅の駅ナンバリングも両運転系統で共通化する。
- ^ 品川 - 大崎 - 西大井には区間外乗車の特例が設けられているため、品川 - 大崎の重複乗車が認められる。
- ^ 大崎駅 - 鶴見駅間
- ^ a b 大崎駅 - 西大井駅間は、運賃計算上、品川駅経由扱い
- ^ a b 横須賀・総武快速線は西大井駅 - 武蔵小杉駅間で相鉄線直通列車と線路を共用する。
- ^ a b 羽沢横浜国大 - 武蔵小杉 - 新川崎・横浜には区間外乗車の特例が設定されており、鶴見・新川崎 - 武蔵小杉の重複乗車が認められる。
- ^ 鶴見駅 - 羽沢横浜国大駅間
- ^ a b 武蔵小杉駅 - 羽沢横浜国大駅間は運賃計算上、鶴見駅を経由する。同区間には新川崎駅と鶴見駅があるが、経由する線路にホームがないため通過する。
注釈
出典
- ^ “鉄道事業の旅客運賃(加算運賃)上限設定認可申請書”. 相模鉄道. 2019年11月12日閲覧。
- ^ “鉄道事業の旅客運賃上限変更認可申請書”. 相模鉄道. 2019年11月12日閲覧。
- ^ "最新技術を適材適所で採用し、着々と建設が進む神奈川の新・大動脈:神奈川東部方面線". JRTT. 2022年9月2日閲覧。
- ^ “JR東日本:東京近郊路線図(車内掲出版)”. 東日本旅客鉄道株式会社. 2020年5月8日閲覧。
- ^ (JR線代表的駅構内図)“大崎駅構内図1F”. 東日本旅客鉄道. 2021年2月10日閲覧。
- ^ 佐藤利夫「特集:東京近郊JR路線別ガイド ⑪埼京・川越・相鉄直通線」『鉄道ファン2021年3月号』第61巻第3号(通巻719号)、交友社、2021年3月1日、34 - 35頁。
- ^ a b c d “2019年11月 ダイヤ改正について” (PDF). 東日本旅客鉄道 (2019年9月6日). 2019年9月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年9月7日閲覧。
- ^ a b c “相鉄・JR直通線開業 11月30日(日)ダイヤ改正について” (PDF). 相模鉄道 (2019年9月6日). 2019年9月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年9月7日閲覧。
- ^ “都心とつながる(都心直通プロジェクト)”. 相模鉄道. 2019年9月7日閲覧。
- ^ 相鉄とJR東の直通運転、品川・東京方面も検討 (日本経済新聞 2013年12月27日)
- ^ 品川・東京方面への乗り入れ検討申し入れへ 神奈川東部方面線で横浜市長(神奈川新聞 2016年9月10日)
- ^ <相鉄・JR直通>品川・東京駅へ乗り入れ「困難」、2020年春までの開業は「確実」 - 新横浜新聞。2018年12月12日発信、2018年12月28日閲覧。
- ^ “神奈川県鉄道輸送力増強促進会議 平成30年度 要望・回答 東日本旅客鉄道 横須賀線”. 神奈川県. 2020年6月1日閲覧。
- ^ “<JRが見解>相鉄・JR直通線の東京方面乗り入れ、「開業後の利用状況を見極める」”. 新横浜新聞. 2020年6月1日閲覧。
- ^ 相鉄とJR相互直通へ 乗り換えなしで新宿に 西谷〜羽沢間の接続案浮上 - 神奈川新聞社、2004年9月8日
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- ^ 『本日(10月20日)、相鉄・JR直通線の工事施行認可を受けました』(PDF)(プレスリリース)相模鉄道、2009年10月20日。 オリジナルの2013年9月15日時点におけるアーカイブ 。2020年12月10日閲覧。
- ^ 『本日(3月25日)、相鉄・JR直通線建設工事の起工式を挙行』(PDF)(プレスリリース)相模鉄道、2010年3月25日。 オリジナルの2013年9月15日時点におけるアーカイブ 。2020年12月10日閲覧。
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- ^ “神奈川県で建設中の相鉄・JR直通線、工事の遅れで開業を2018年度内に延期”. マイナビニュース. (2013年4月24日)
- ^ 『神奈川東部方面線事業に関するお知らせ』(PDF)(プレスリリース)独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構、2016年8月26日。 オリジナルの2017年8月5日時点におけるアーカイブ 。2020年12月10日閲覧。
- ^ 上新大介 (2016年8月26日). “相鉄・JR直通線、相鉄・東急直通線ともに開業延期 - 建設費4,000億円以上に”. マイナビニュース 2016年8月26日閲覧。
- ^ 『神奈川東部方面線 相鉄・JR直通線レール締結式の開催について』(PDF)(プレスリリース)独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構、2019年2月21日。 オリジナルの2020年12月12日時点におけるアーカイブ 。2020年12月12日閲覧。
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- ^ 『渋谷駅 山手線内•外回り線路切替工事に伴う列車の運休について』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道、2023-08-08日。 オリジナルの2023年11月19日時点におけるアーカイブ 。2023年11月23日閲覧。
- ^ “相鉄・JR直通線用新型車両 「12000系」を来年春に導入 前方監視カメラと車内防犯カメラを初めて採用” (PDF). 相模鉄道 (2018年10月3日). 2018年10月3日閲覧。
- ^ “2018年度 鉄道・バス設備投資計画 安全対策とサービス向上に総額126億円 ホームドアの全駅設置準備工事や相鉄・JR直通線用の新型車両を導入” (PDF). 相鉄グループ (2018年4月26日). 2018年5月15日閲覧。
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- ^ 『鉄道ファン 2019年6月号』第59巻6号(通巻698号)、交友社、44頁。
- ^ a b c d e 相模鉄道 12000 系電車における sustina コンセプトの適用(PDF) - 総合車両製作所技報 第7号(2020年10月)
- ^ 『相鉄・JR直通線開業 11月30日(土)ダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)相模鉄道株式会社、2019年9月6日。 オリジナルの2019年9月4日時点におけるアーカイブ 。2019年9月14日閲覧。
- ^ “「横浜市内」発着となる乗車券による市外乗車の特例”. JRおでかけネット. 2019年11月22日閲覧。
- ^ “特定の分岐区間に対する区間外乗車の特例”. JRおでかけネット. 2019年11月22日閲覧。
- ^ “「遠い駅」の方が安い? 相鉄・JR直通線の運賃のナゾ”. 鉄道コム. 朝日インタラクティブ (2019年11月30日). 2019年11月30日閲覧。
- ^ “【お詫び】JR線直通方面列車における車内モニターに関する種別色表示について”. 相模鉄道株式会社 (2019年11月30日). 2019年12月11日閲覧。
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