将棋用語一覧 ほ

将棋用語一覧

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/17 15:18 UTC 版)

(局面が)飽和する
それをさすことによって多少はメリットのあるような手が先手と後手ともになくなり、どちらかがしかけるか、パスに近い無難な手待ちをするかを強いられる段階になること。一部の戦型で出現する。
ポカ
(不注意から指した)悪手のこと。
ほぐす
盤上の駒が密集している地点において、お互い駒を取り合うことで、局面を分かりやすくすること。
保険をかける
勝ちの局面で、万が一にも負けないように、自玉を絶対に詰まない形にして安全にしておくこと。
細い(攻め)
攻め駒が少なく、すぐに切れてしまいそうなこと。
ほっとく、ほおっておく
指し手に「応じる」の逆。「手抜き、手を抜く」と同じ意味であるが、指し手にすぐ対処しないで指された手をしばらく放置の意味で用いられる。
彫駒(ほりごま)
駒の文字を駒木地に彫り込んで作っている駒で、文字を彫り込み漆を埋めを繰り返してつくる彫り埋め駒や深彫り駒など、種類も幾つかある。
ボロっと/ポロっと
「取る」「取れる」「取られる」か、符号とともに用いる。盤面のある部分で駒のぶつかる折衝があり、その結果片方がもう片方の駒をただでかつ手数をかけず取る、代償のない丸儲けの結果になるさまをいう。その取られる駒は香車~飛車のどれでもよいが、金銀が相手の攻めをガードする役目になる関係で比較的金か銀が取られる場合に言うことが多い。<例>「ここでボロっと銀を取りつつ5三歩成となってうまいが、後手も先刻承知で切り返しの手を用意している」
本将棋(ほんしょうぎ)
通常の将棋をはさみ将棋や将棋崩しなどの変則将棋と区分してこう呼ばれる。
本手(ほんて)
本筋の手。
凡手
大して有効にならないつまらない手。
本筋(ほんすじ)
  1. 多くの対局からつちかわれた感覚に照らして、おおよそ悪手にならないような、王道的な手。
  2. 定跡について、双方の妥当な手の応酬によって進行する手順。指し手の選択による(手順の)分岐のうち、解説の本線となるもの。
本譜(ほんぷ)
実際の指し手通りの進行のこと。〈例〉本譜ではここから角を打ったが、銀だったらどう変化したか検討した。

ぼんやり(と)、ぼんやりした、ぼんやりとする

その直後に相手が特定の手をささないと形勢が悪くなるということはなく、さらにその次の自分の番でも特定のこれという手をさす必要もなく選択肢が広く、相手の玉に迫っていく手ではなく、その場で明確に得をしているという感じのない手を形容して「ぼんやり」と言う。好手、悪手、どちらでもない手のどれにも使うが、どちらかというと悪手、または悪手でないとしても対局者が納得していない場合に使うことが多い。「ゆっくり」「遅い」「緩手」と同義になることもある。<例>「ここで歩をのばしましたがぼんやりとしすぎていましたかねえ?」「ぼんやり馬寄っとけば相手はあせってミスする」「彼はぼんやりした手を好む棋風だ」

注釈

  1. ^ 『日本将棋用語事典』p.7では、味の良し悪しはそれぞれ0.5ポイントくらいのプラスまたはマイナスがある、ともしている。
  2. ^ 本来の日本語としては「歩で叩く」の方が自然だが、将棋界では「歩を(使って)叩く」と言う習慣がある

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai aj ak al 『日本将棋用語事典』
  2. ^ a b c d e f g 『将棋語辞典』
  3. ^ 『日本将棋用語事典』p.23
  4. ^ 『日本将棋用語事典』についてはこの項目の他、p.47「緩手」も参照。
  5. ^ 羽生善治が2010年度NHK杯テレビ将棋トーナメントに解説役として出演した際に説明。
  6. ^ 『日本将棋用語事典』p.69
  7. ^ 「あ!駒柱できました」2度の出現に解説陣「珍しいですね」 広瀬章人八段は「これはきっと“使われる”(笑)」/将棋・ABEMAトーナメント”. ABEMAニュース. 2023年5月30日閲覧。
  8. ^ 羽生善治氏が説く、「三手の読み」で未来を切り開く方法”. ログミー. 2013年3月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年3月9日閲覧。
  9. ^ 『日本将棋用語事典』 pp.92-93 「痺れました」、「痺れる」
  10. ^ a b 松下 1970, p. 24.
  11. ^ 修司, 相崎. “72歳現役棋士、桐山清澄九段に聞く「中原誠さんとの東西決戦で嵐になった日」のこと | 観る将棋、読む将棋”. 文春オンライン. 2020年7月30日閲覧。
  12. ^ 松下 1970, p. 26.
  13. ^ 将棋 多面指しでプロと交流”. ニュース和歌山 (2017年11月18日). 2018年3月9日閲覧。
  14. ^ 藤井聡太20歳「はっきり苦しい」王座戦で八冠ロード窮地→「毒まんじゅう」サク裂…《評価値6%》から大逆転の「6四銀」はナゼすごい?”. NumberWeb. 2023年6月27日閲覧。
  15. ^ タイトル100期か無冠転落か。羽生竜王VS広瀬八段、竜王戦七番勝負の展望は?(両者インタビューあり)|将棋コラム|日本将棋連盟”. www.shogi.or.jp. 2019年6月10日閲覧。





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