R&Bソウルとは? わかりやすく解説

R&B、ソウル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/04 00:46 UTC 版)

アメリカ合衆国の音楽」の記事における「R&B、ソウル」の解説

詳細は「リズム・アンド・ブルース」、「ソウルミュージック」、および「ファンク」を参照 R&B(リズム・アンド・ブルース)は1930・40年代生まれた音楽スタイルである。初期R&Bは「ブルースシンガーの後ろビシビシ鳴っており、ジャンジャンかき鳴らされる色々な電子楽器や、激しリズムセクション超える大声叫ばない歌手の声は聞こえない」と評されるリズムユニットで構成されていた。レコード会社は、R&B大胆なリズム示唆的な歌詞一般聴衆(特に中流階級白人)には受けない考えたため、R&B大規模なレコーディングプロモーション対象にならなかった。金管セクション減らしてリズム楽器を目立たせたバンド構成使った初期R&B音楽スタイル考案したのは、ルイ・ジョーダンなどのバンドリーダーである。ジョーダン1940年代終わりまでにR&Bチャート多くヒット出し、ワイノニー・ハリス(en:Wynonie Harris)やロイ・ブラウンといった同時代アーティストに道を開いた。しかし、有名になったR&Bかなりの部分は、白人によってカバーされた曲だった。それらの曲は、ジョーダンの時代にぎやかなスタイルではなくパット・ブーンなどの白人ミュージシャンの、より白人聴衆受け入れられやすいスタイルであったとはいえ1950年代後半には、ポップ・チャートでも黒人音楽チャート・インし、チャック・ベリーなどのアーティスト白人リスナーの間でも、名声を得るようになったソウルミュージック(端的にソウルとも)は、1950年代アメリカで生まれたR&Bゴスペル組み合わせたスタイルである。ゴスペルの手法を用いながら、非宗教的なテーマ扱っていることがソウル特徴である。1950年代レイ・チャールズサム・クックジェームス・ブラウンジャッキー・ウィルソンらのレコードソウル始まりだと一般的に考えている。レイ・チャールズ1962年のレコードモダン・サウンズ・イン・カントリー&ウエスタン・ミュージックではソウルカントリー融合(ディープ・ソウル)が取り上げられており、人種の壁を越えて受け入れられた。クック代表曲のひとつア・チェンジ・イズ・ゴナ・カム(1964年)はソウル古典として1960年代公民権運動賛歌ともなった1960年代初めから中頃にかけて、デトロイトモータウン・レコード社はソウルレコードリリースして大成功収めた。これらのレコードポピュラー音楽会に大きな影響与え白人リスナーにも受け入れやすくなったため、黒人アーティスト白人リスナー交流もより容易になった。 純粋なソウル・ミュージック広めたのは、オーティス・レディングはじめとする南部メンフィススタックス・レコード社のアーティストである。だが1960年代終わりごろ、女性ソウルスターとして最も人気高かったのはアトランティック・レコード社のアーティストアレサ・フランクリンだった。またこの頃には、ソウルサイケデリック・ロックなどの影響受けていくつかのジャンル分かれていた。1960年代社会的政治的動乱から刺激受けたマーヴィン・ゲイカーティス・メイフィールドなどのアーティスト激し社会的主張をこめたアルバムリリースしていた一方でダンス指向音楽へと変化していく派生ジャンルもあり、これはジェームス・ブラウンらによってファンクへと発展したマーヴィン・ゲイは、以前政治的社会的な色彩の強いテーマ歌詞を扱うことが多かったが、ファンクや、セクシャル要素恋愛要素テーマを扱う音楽広めるのに一役買った。「レッツ・ゲット・イット・オン」(1973年)、「アイ・ウォント・ユー」(1976年)など、彼の1970年代レコードクワイエット・ストーム音楽フォーマット発展一因となった1970年代ギル・スコット=ヘロンやラスト・ポエッツなどのアーティストたちは、詩・ジャズファンク・ソウルが融合したスポークンワード・ソウルのスタイル作り上げた。ここで扱ったのは、黒人視点から見た政治的社会的な主張であったギル・スコット=ヘロンの「 ザ・リヴォリューション・ウィル・ノット・ビー・テレヴァイズド」(1971)や「ウィンター・イン・アメリカ」(1974)はその後のヒップホップアーティストに大きな影響与え、また一方でブライアン・ジャクソン(en:Brian Jackson)と組んで生み出したユニークな音楽は、ネオ・ソウルアーティスト影響与えた1970年代、フィラデルフィア・ソウルグループのオージェイズ(en:The O'Jays)やブルー・アイド・ソウルグループのダリル・ホール&ジョン・オーツといった、洗練されたグループ成功収めた1970年代終わり頃には、ソウル含め多く音楽ジャンルディスコ文化の影響受けていた。1970年代終わりから1980年代初めにかけてのエレクトロテクノ影響受けたソウル激しさ失い、より洗練された曲が作られるようになった90年代ごろには、若いミュージシャンの「R&B」と、ベテランソウル分離されることとなった若者向きジャンルは、現代R&B(en:Contemporary R&B)として昔のR&B区別して語られる場合が多い。 1980年代には、ファンク影響受けたプリンス (ミュージシャン)や、ポップ・スターマイケル・ジャクソン、ティナ・ターナーホイットニー・ヒューストンなどの女性ヴォーカリスト、などがヒット連発した。1980年代後半には、ニュージャックスウィンググラウンド・ビート、さらに90年代にはヒップホップソウル(en:hip hop soul)やネオ・ソウルなどの一連のサブジャンルにおいて、現代R&Bヒップホップ影響を受けるようになったニュージャックスウィングは、通常ラップをかけた韻文ドラムマシン特徴とする、声楽スタイルである。ヒップホップソウルネオ・ソウル生まれたのはその後1990年代であったメアリー・J. ブライジR・ケリーの作品代表されるように、ヒップホップソウル現代R&Bヒップホップビート感の混交であり、さらに作品によってはギャングスタ・ラップイメージテーマ含まれる場合もある。ネオ・ソウル1960・70年代ソウルヴォーカルヒップホップ影響加わったスタイルである。ヒップホップソウルのほうが概して主流であったが、ネオ・ソウルディアンジェロエリカ・バドゥアリシア・キーズローリン・ヒルなどの作品通して幾分メジャーになっていった。ディアンジェロアルバムヴー・ドゥー」(en:Voodoo)は、複数音楽ライターによってネオ・ソウル基礎作った傑作として評価されている。

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