4代目 T33型(2022年 - )
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/14 05:37 UTC 版)
「日産・エクストレイル」の記事における「4代目 T33型(2022年 - )」の解説
4代目はガソリン車を廃止してハイブリッド車のみに集約し、前日の2022年7月19日にマイナーチェンジされたP15型キックスと同じ第2世代「e-POWER」となり、エンジンは排気量がダウンサイジングされた1.5L可変圧縮比エンジンの「VCターボ」KR15DDT型へ換装され、初代モデルの「GT」以来となるターボ車となった。「e-POWER」の採用に合わせてプラットフォームが刷新され、高剛性ボディと遮音構造を採用。アクセルペダルで車速のコントロールが可能な「e-Pedal Step」は状況に応じて自動的に油圧ブレーキが作動する「e-POWER」搭載車初のブレーキ協調制御が採用された。なお、エンジンの換装により排出ガス性能が改善され、「平成30年排出ガス基準75%低減レベル(☆☆☆☆☆)」認定を取得した。 四輪駆動システムは電気自動車のアリアにも採用されている電動化技術・4WD制御技術・シャシー制御技術を統合した電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE(イーフォース)」となり、前後2つのモーターと4輪のブレーキを統合制御することで路面と車両状況を瞬時に判断し、タイヤの摩擦力を最大限使い切れるように前後モーターの駆動力やブレーキをきめ細かく制御することでステアリング操作を最小限化。オフロードや雪道でも常に最適なトラクションが確保されることでタイヤのスリップやスタックを回避。市街地走行における減速時には前後のモーターそれぞれで回生量を調整することで車体の挙動を安定化。アクセルの踏み込みにモーターが素早く応答してなめらかな加速を実現している。 安全面ではインテリジェント FCW(前方衝突予測警報)、インテリジェント DA(ふらつき警報)、インテリジェントLI(車線逸脱防止支援システム)+LDW(車線逸脱警報)、BSW(後側方車両検知警報)、インテリジェント アラウンドビューモニター(移動物 検知機能付)、踏み間違い衝突防止アシスト、RCTA(後退時車両検知警報)、インテリジェント ルームミラー、オートブレーキホールドを3代目から継続採用し、インテリジェント エマージェンシーブレーキは人が乗車した自転車や夜間の歩行者の検知が、標識検知機能は進入禁止に加えて最高速度と一時停止の検知がそれぞれ可能となる改良を行い、新たに照射パターンに変化をつけることで先行車や対向車が眩しくならないようにハイビームをキープするアダプティブLEDヘッドランプシステム、隣車線に車両がいる時にドライバーが車線変更を開始した場合に警報とともに車線をもとの車線に戻す方向に力を発生させて隣接車両との接触を回避する支援を行うインテリジェント BSI(後側方衝突防止支援システム)、スイッチを押す又は万一の事故によるエアバッグ展開と連動し専門のオペレータが警察や消防への連携をサポートするSOSコールを追加し、全方位運転支援「360°セーフティアシスト」(一部の装備はグレード別設定またはメーカーオプション設定)へ強化するとともに、「プロパイロット」はNissanConnectナビゲーションシステムと連携したナビリンク機能付となり、併せて、走行中に予期せぬ事象が発生し、一定時間ハンドル操作が検知されず、かつ、メーター表示や音による警告にもドライバーの意思反応が見られなかったときにハザードが自動点滅して徐々に減速し停車。その後、NissanConnectサービスに加入している場合は緊急通報センターに音声接続され、必要に応じて警察や消防に連絡して出動の依頼まで行うプロパイロット緊急停止支援システム(SOSコール機能付)も採用された(グレード別設定)。駐車支援としてプロパイロット パーキングも採用(グレード別設定)され、縦列/並列の駐車や車庫入れに対応しており、ステアリング・アクセル・ブレーキ・シフトを制御し、駐車を完了すると電動パーキングブレーキが自動で作動し、「P」レンジにシフトチェンジされる。また、スイッチを押し続けて操作する他の「プロパイロット パーキング」採用車種と異なり、「駐車開始」ボタンを押した後、ブレーキペダルを徐々に緩めることで車両の移動が開始されるようになっている。 外観は2020年6月にフルモデルチェンジされた兄弟車のローグに準じたデザインとなっており、ヘッドランプは上段にポジションランプとターンランプ、下段にメインランプの2階建て構造としたほか、リアは「X-TRAIL」の車名エンブレムをフルモデルチェンジに合わせて2020年7月からの現行ロゴに変更されたCIエンブレムの真下に移動してバラ文字配置(X - T R A I L)に変更、右下に「e-POWER」エンブレム、4WD車は左下に「e-4ORCE」エンブレムがそれぞれ装着される。 CMキャラクターは木村拓哉 2022年7月20日 4代目へのフルモデルチェンジを発表(7月25日発売。ただし、2WD車は今秋を予定)。 日本仕様は、9年ぶりのフルモデルチェンジである。 グレード体系は「S」・「X」・「G」の3グレードを設定(4WD車は「S e-4ORCE」・「X e-4ORCE」・「G e-4ORCE」となる)。「X e-4ORCE」には3列シート仕様も設定される。 ボディカラーはモノトーンは3代目モデルからブリリアントホワイトパール3コートパール(特別塗装色)、ダイヤモンドブラックパール(特別塗装色)、ブリリアントシルバーメタリック、ダークメタルグレーメタリックの4色を引き継ぎ、赤系はガーネットレッドカラークリアパールから日本市場で初導入となるカーディナルレッドカラークリアパールメタリック(特別塗装色)に、青系はシャイニングブルーパールメタリックから3代目では「AUTECH」専用色だったカスピアンブルーメタリック(特別塗装色)にそれぞれ入れ替え、新色のステルスグレーパール(特別塗装色)を加えた7色。また、スーパーブラックと組み合わせた2トーン(特別塗装色)も設定され、ブリリアントホワイトパール3コートパール、カスピアンブルーメタリック、ステルスグレーパールに、3代目のプレミアムホライズンオレンジパールメタリックから差し替えとなるオレンジ系のサンライズオレンジマルチフレックスパールメタリックと新規色のシェルブロンドメタリックの5色が設定される。ただし、「S」系グレードはブリリアントホワイトパール3コートパール、ダイヤモンドブラックパール、ブリリアントシルバーのモノトーン3色のみの設定、カスピアンブルーメタリック、ステルスグレーパール、ダークメタルグレーは「X」系グレード専用色となり、2トーンのうち、サンライズオレンジマルチフレックスパールメタリック/スーパーブラックとステルスグレーパール/スーパーブラックは「G」系グレード専用色となる。また、2トーンを含めた全色スクラッチシールド仕様となる。 日産モータースポーツ&カスタマイズ(旧:オーテックジャパン)扱いのカスタムカー「AUTECH」と「エクストリーマーX」も同時にフルモデルチェンジ。エクストレイルでは初のフルモデルチェンジとなった「AUTECH」は初代同様に専用のエクステリア・インテリアを採用するとともに、タイヤ・アルミホイールを歴代エクストレイル内で最大径となる20インチにサイズアップし、アルミホイールを専用デザインとし、タイヤにはミシュラン製の「PRIMACY4」を装着。グレード体系は「X」系グレードをベースとする「AUTECH」に加え、「G」系グレードをベースとした上級仕様の「AUTECH Advanced Package」も設定される。ボディカラーはモノトーンはブリリアントホワイトパール3コートパール、ダイヤモンドブラックパール、カスピアンブルーメタリック、ダークメタルグレーメタリックの4色(ダークメタルグレーメタリック以外は特別塗装色)を初代モデルから踏襲するとともに、新設定となる2トーン(特別塗装色)はダイヤモンドブラックパールを組み合わせた「AUTECH」専用色となり、カスピアンブルーメタリック、ステルスグレーパール、カーディナルレッドカラークリアパールメタリックの3色が設定される。「エクストリーマーX」はベースグレードを「X e-4ORCE」に変更するとともに、専用アンダープロテクター(フロント・リア)を装備し、フロントグリルにダークフィニッシャーを施し、ドアミラーに加えてアウトサイドドアハンドルもグロスブラックとし、ルーフレールもブラックとした。内装では専用デザインの防水シート(スミノエテイジンテクノ製「セルクロス」)を採用したほか、LEDフォグランプ(フロント・リア)、運転席・助手席パワーシート、リモコンオートバックドアも装備し、機能面を充実させた。ボディカラーはモノトーンはブリリアントシルバーメタリックとダークメタルグレーメタリックを除いた5色を、2トーン(特別塗装色)はスーパーブラックと組み合わせたブリリアントホワイトパール3コートパールとステルスグレーパールの2色が設定される。
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