3代目 AL10型(2009年-2015年)
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「レクサス・RX」の記事における「3代目 AL10型(2009年-2015年)」の解説
2007年(平成19年)の東京モーターショーにて3代目RXのコンセプトカーである「LF-Xh」が発表され、同年11月19日にLAオートショーにて正式発表された。なお、本モデルの発売を機に日本市場でも「レクサス・RX」として販売される予定であることが先だって2006年時点でトヨタ自動車から発表されていた。日本国内では2009年(平成21年)1月19日に発表、RX350は同日より販売開始、ハイブリッドモデルのRX450hは同年4月に発売。月間目標販売台数は650台と発表された。先代に引き続き日本だけでなくカナダのTMMCでも生産される。 発売当初のラインナップはガソリンエンジンの「RX350」とハイブリッドモデルの「RX450h」で、両車ともにV型6気筒3.5 Lエンジンを搭載。2010年(平成22年)8月には、直列4気筒2.7 Lエンジンを搭載する「RX270」もラインナップに追加された。 RX350が搭載するV型6気筒エンジンは280 psの「2GR-FE」型が採用された。同型のエンジンはトヨタエスティマ、ブレイド、ヴァンガード、マークXジオ、アルファード、ヴェルファイア各車の3.5 Lモデルに搭載されているが、RXは世界60カ国で販売する予定のため、ガソリンの硫黄分が多い国々でも安定した性能を発揮するために選択された。。ハイブリッド仕様のRX450hには、排気量こそRX350と同一だがレクサスでは初となるアトキンソンサイクルエンジン(2GR-FXE型)を採用しハイブリッドシステムとの調和を図るとともに、排気熱再循環システムと大容量クールドEGRがヒーターの効率向上や燃費の一層の向上に貢献している。また、「EVモード」が新たに設定され、低速ではモーターのみで走行することも可能となった。AWDモデルにおいて後輪はプロペラシャフトを介さずモーター単体のみで駆動させるシステムは2代目と共通である。 装備面の大きな特徴として、パソコンのマウス感覚でカーナビゲーションシステムを操作できる「リモートタッチ」や、速度やナビなどの情報をフロントガラス下部に表示する「ヘッドアップディスプレイ(RX450hに標準装備、RX350・RX270はオプション)」などのレクサス初採用となるものが挙げられる。 ハイブリッド車には、LS600hに続いて2車種目となるLEDヘッドランプやヘッドアップディスプレイが標準装備となるほか、専用のフロントバンパーやボディカラー(クォーツホワイトクリスタルシャイン)が用意されるなど、ガソリン車と装備の差別化が図られている。 グレード展開は標準仕様と「Version S」、「Version L」、「Version L・Air suspension」の4グレード構成となっている。ただし、RX270については「Version L・Air suspension」の設定がなく、駆動方式もFFのみとなる。RX450h・RX350については「Version L・Air suspension」を除き駆動方式にFFを選択できる。発売当時はRX450hの駆動方式はAWDのみだった。 「Version S」は、19インチタイヤとホイール、専用のサスペンションチューニングが与えられたスポーティーモデルで、より車重のあるRX450h(AWDモデルのみ)についてはLSやGSと同じくアクティブスタビライザーも標準装備される。これらの装備のうち、19インチタイヤとホイールは他のグレードでもオプション設定されている。ただし「Version S」のホイールとは異なり、メッキ仕上げではない。また、アクティブスタビライザーはRX450hの標準仕様と「Version L」にもオプション設定されている。なお、19インチタイヤとホイールが装着された輸入CUV/SUVはすでに存在するが、国産ではRXが初めてである(なお、後にトヨタランドクルーザー200が一部グレードでLX570と同じく20インチサイズのアルミホイール&タイヤを装備している)。 「Version L」は、ベンチレーション機能やクッション長可変機能がついたセミアニリン本革シートや本木目パネル、パワーバックドア、後席サイドエアバッグなどを標準装備したラグジュアリーモデル。これらのうち、セミアニリン本革シートを除く装備については全車にオプションで設定される。 「Version L・Air suspension」は「Version L」にエアサスペンションが追加された最上級グレードで、3段階の車高に調整できるほか、荷物の出し入れの時に約3cm車高を下げる機能が備わっている。 2009年9月25日、ハイブリッドモデルのRX450hにFF仕様を追加設定(発売は同年10月29日より)。 リアモーターを省くことで軽量化を計り、JC08モード燃費で17.4km/Lと、同排気量では世界トップクラスの低燃費と4.5Lエンジン並みのパワーを両立した。ボディカラーにブラックオパールマイカを追加し、パワースイッチにレクサスのハイブリッド車で順次導入されている「LEXUSハイブリッドブルー」色を採用した。 2010年8月25日、日本国内では初採用となる直列4気筒2.7Lエンジン「1AR-FE」型を搭載した「RX270」が追加され、日本、中国、ロシア、一部の東南アジアで発売開始。 優れた環境性能と動力性能を両立しており、6速ATとの組合せにより10.4km/L(10・15モード)の低燃費を実現。これにより、「平成17年基準排出ガス75%低減レベル(☆☆☆☆)」と「平成22年度燃費基準+15%」を同時に達成。また、HS250hと同様にレギュラーガソリン対応となっている。なお、RX270のエクステリアはエンブレムを除きRX350に準じたものとなっているが、エアコンからプラズマクラスター機能が省かれるなど、装備が一部簡略化されている。また、日本国内向けにレクサス開業5周年を記念した特別仕様車として、RX350・RX270をベースに、ベージュにレッドのアクセントを施したツートーン配色の専用シートとブラッククリア塗装を施したコンソールアッパーパネルを採用した“Art Works”を発売。 2012年4月12日、マイナーチェンジ。 同年1月に発売された4代目GSから採用された、レクサスの新たな共通デザインアイコン「スピンドルグリル」を採用するとともに、"L"の文字をあしらったデザインのLEDクリアランスランプ・テールランプがRX350・RX270を含む全グレードに標準装備となった。ボディカラーは新色の4色を含めた10色を設定。内装はシートにアクセントステッチを追加し、内装色も新色2色を含めた5色を設定。 RX450h・RX350のAWD車にスポーティグレード「F SPORT」を新設し「Version S」、RX350の「Version L・Air suspension」を廃止。大型エアロバンパー、19インチアルミホイール、専用シート、パドルシフト(RX350のみ)等の内外装を採用したほか、サスペンションにチューニングを施し、ボディのたわみや微振動を吸収する「パフォーマンスダンパー」を追加。装備面ではナビゲーションシステムを一新し、「リモートタッチ」がワンタッチ・ワンプッシュで操作できる第2世代タイプへ改められ、全グレードで後席サイドエアバッグやパワーバックドアが標準装備。また、RX270・RX350の「Version L」及びRX450hの「Version L・Air suspension」でオプションにリヤシートエンターテインメントシステムを追加。 2013年7月25日、一部改良(8月1日販売開始)。 全車に高速道路上などに設置されたITSスポットと双方向通信を行うITSスポット対応DSRCユニットを標準装備するとともに、LEDクリアランスランプにデイライト機能を追加。また、「F SPORT」には専用ボディカラーとして「ホワイトノーヴァガラスフレーク」を新たに設定し、内装色はサドルタンやガーネットを含む4色となった。さらに、RX270・RX350の「Version L」及びRX450hの「Version L・Air suspension」はオーナメントパネルにバンブーを設定した。 2014年7月10日、特別仕様車「Radiant Aero Style」を発表(8月4日販売開始)。RX270・RX350・RX450hの各標準仕様をベースに、フロントグリルとエアロバンパーにダークグレーを採用し、LEDフロントフォグランプを装備。併せて、グレー塗装と切削のトリプルスポーク仕様とした19インチアルミホイールも装備した。内装はブラックのインテリアカラーをベースに、シートカラーとステッチカラーをブラック&ガーネットの2トーン仕様とし、ステアリングステッチにガーネットを採用した。 RX450h F SPORT(2012年改良型)前部 RX450h F SPORT(2012年改良型)後部 コンセプト・LF-Xh
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