イー‐ジー‐アール【EGR】
EGR
排気を吸気に混入し、エンジンに再吸入(排気の循環)させて、NOx(窒素酸化物)の低減をはかる装置。不活性ガスである排気で希釈された作動ガスの最高温度を、熱容量の増加により低くし、空気に含まれるN2(窒素)とO2(酸素)の結合反応を抑制する。1971年のSAE(アメリカ自動車技術会)の年次大会で、EGR効果が熱容量説で認められた。排気還流の増大とともに窒素酸化物レベルは低下するが、燃焼の不安定を招き、出力および燃費の悪化や炭化水素レベルを増大させる。したがって最適量に制御することが必要である。エンジンが安定して作動するEGR量においては、ポンピングロスを低減させることもできる。また、2点着火による急速燃焼と大量EGRとの組み合わせにより、大幅に窒素酸化物を低減させることができる。EGRを制御する方法は当初、吸入負圧でEGRバルブをコントロールする方式であったが、排気圧力を利用する排圧コントロール方式に代わり、現在では電子制御式のものが多くなった。
参照 急速燃焼、窒素酸化物、2点着火方式EGR
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2011/02/03 21:56 UTC 版)
EGR
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EGR
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/06 05:53 UTC 版)
排ガスの一部を吸気系へ導入する排気再循環(Exhaust Gas Recirculation, EGR)によって、吸気中の酸素量を減らしてピークの燃焼温度を下げ、NOxの発生を抑制する。ディーゼルエンジンにはスロットルバルブはないため、低負荷時に極端な空気過多の希薄燃焼になるところにEGRを導入し、NOx低下に利用する。乗用車の場合は高負荷時にEGRは行われないが、トラックなどは高負荷時にもEGRを利用しているケースがある。また、EGRには燃焼時の騒音を低下させるメリットもある(酸素濃度を低減でき、急激な燃焼を抑えることができる)。
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