髪にまつわるエピソード
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 10:20 UTC 版)
「山本浩之 (アナウンサー)」の記事における「髪にまつわるエピソード」の解説
薄毛の男性ばかりの家系で育ったことから、学生時代から薄毛に悩んでいた。関西テレビへの入社を経て『アタック600』のキャスターに抜擢された頃には、局内で「20代なのに若々しさが無い」「お前、全然若々しくない」などと評されていたほど、頭髪がかなり薄くなっていた。そこで、頭頂部の毛髪が薄くなっていた桑原征平(当時の先輩アナウンサー)からの勧めで、桑原が出演番組の生CMで紹介していたメーカーのカツラを付けるようになった。山本は初めてカツラを付けた日のことを「人生、バラ色でした」と述懐している。しかし、その後は常にカツラを気にするようになり、取材時には集中力の分散に悩まされるようになった。ニュースキャスターとしての取材中に、頭上後方から突き出された集音マイクにカツラが引っ掛かったあげく、カツラがずり下がったことがある。宮沢内閣が衆議院の「嘘つき解散」に打って出た1993年6月18日には、国会議事堂内で武村正義(関西テレビの放送対象地域である滋賀県選出の衆議院議員で当時は自由民主党に所属)の囲み取材に臨んでいたところ、山本の後方から突き出されていた集音マイクが山本の側頭部をかすった。その弾みでカツラがずれたため、山本は無意識のうちにしゃがみ込むと、カツラの位置を元に戻した。30秒ほどで戻せたものの、その間に武村のコメントを聞き逃したため、後に上司から激しく叱責されたという。 トミーズ雅と共に司会を務めた生放送の特別番組で、番組内のマジックショーで使用したオウムが頭に止まったあげく、カツラの七三分けがセンター分けにずれてしまった。そこで山本は、トミーズ雅に番組の進行を委ねた上でスタジオから中座。トイレでずれたカツラを直した後に、スタジオに戻って司会を続けた。フリーアナウンサーへ転身してからも、オウムがカツラの上から立てた鋭い爪の感触が、頭皮に残っているという。 関西テレビの社屋が西天満にあった頃、エレベーターで上岡龍太郎と会うことが多く、「君は男前やけど、髪の毛が少し薄くなってるのがちょっとな‥」と言われたことがあった。 1998年(平成10年)1月7日、『クロスファイア』の放送中に、自らがハゲであること、これまで番組にカツラをつけて出演していたことを告白した。 『クロスファイア』は硬派の深夜番組で、直近の出来事などを山本・前田日明・玉木正之がスタジオで真剣に討論する模様を放送していた。その一方で、山本がカツラを着用していることは、関西テレビの局内で「公然の事実」とみなされていたという。山本自身は、カツラを外すことを決めてはいたものの、外しても何事もなかったかのように振る舞うつもりだった。しかし実際には、同番組のスタッフが「ヤマヒロがとうとうカツラを取る」という噂を局内で勝手に広めたあげく、当日の放送での討論テーマを「ハゲの時代」に急遽決定。最新鋭の照明機器と、7時間がかりの綿密なセッティングの末に、「カツラを外した状態で帽子をかぶった山本が、『実は私、ハゲてました』と言って頭を下げながら脱帽した瞬間に、レーザー光線を山本の頭へ容赦なく照射する」という演出を実現させた。 この一件は、ワイドショーやスポーツ新聞に取り上げられ、大きな反響を呼んだ。更に深夜に放送されていた頃の『トリビアの泉 〜素晴らしきムダ知識〜』でも紹介された。山本のもとには、全国の視聴者から手紙が届き、ほとんどが告白を称賛する内容だったという。 『クロスファイア』では、「(放送で)真実を伝えるべきアナウンサーが(『頭がハゲている』という自身の)真実を(カツラで)隠していることへの疑問」を告白の理由に挙げていた。山本自身は後年、「アナウンサーという職業柄、プライベートでプールや銭湯へ行く時にもカツラを付けざるを得ず、遊園地では(カツラが強風で飛ばされることなどへの懸念から)息子たちと一緒にジェットコースターへ乗ることができなかった。そのような煩わしさに我慢できなくなったので、『アタック600』からの降板が決まったことをきっかけに、カツラを取ることを決めた」と述懐している。 『クロスファイア』での告白以降、「ハゲネタ」を武器にバラエティでさらなる活躍を見せるようになる。 『ナンボDEなんぼ』の「無駄ムダ調査隊」のコーナーでは、ムダブルーというキャラクターを担当し、ハゲハゲビームなる物を繰出していた。 他にも、「ハゲネタ」「ヅラネタ」と称する頭髪関連のエピソードは数知れない。トミーズ雅は、前述のハプニングの直後に山本から真相を聞かされると、「どんな笑いも勝たれへんやないか」と言いながら笑い転げた。また、山本に対して、冗談交じりで「その頭を売ってくれ」と言ったこともある。これらのネタは彼がパーソナリティを務めるポッドキャスト「ヤマヒロのアナ Pod Cafe」などで、本人自身が赤裸々に告白している。 iPhoneのアプリケーションに、ヤマヒロ電球なる物が存在している。これも、自身の「ハゲ」に因んでいる。 関西テレビアナウンサー時代の2011年から、林健(ギャロップ)と共に結成したサークル「PHK(Positive Hage no Kai=ポジティブ・ハゲの会)」の会長としても活動。現在では、佐野慈紀(野球評論家)や畑中フー(ナレーター、声優)も、PHKの会員に名を連ねている。ちなみに、フリーアナウンサーへの転身を機に設立した個人事務所の「PHカンパニー」のPHも、「Positive Hage」の頭文字である。 2015年9月21日(月曜日・敬老の日)には、『ちちんぷいぷい』のPRを兼ねて、阪神対東京ヤクルトデーゲーム(阪神甲子園球場)のファーストピッチに登場。前述のPHK会員である佐野から直々に伝授された「ピッカリ投法」 で場内を沸かせた後に、仕切り直しの1球でストライク投球を成功させた。 NIFREL(大阪府吹田市のEXPOCITY内で2015年11月19日から営業中の水族館)では、山本の頭から型を取ったオブジェ付きの「ぷいぷい水槽」を、開館当初から2019年初頭の館内リニューアルまで「『みずべ』にふれる」ゾーンの一角に据えていた。『ちちんぷいぷい』とのコラボレーション企画・豊崎由里絵(開館当時は毎日放送のアナウンサーで水曜アシスタント)のプロデュースによる水槽で、オブジェの頂部には、「山本の頭の上に髪の毛が生えている」というイメージで海藻を植えた。 初めて主演したテレビドラマ『大阪環状線 ひと駅ごとの愛物語Part2 天満駅編』では、「妻の霊がカツラに取り憑いた男」というサブタイトルが付いたことを背景に、『クロスファイア』でのカミングアウトから19年振りにカツラを着用した姿を披露。「妻の美樹(演:鈴木紗理奈)に先立たれたことを機に、カツラを被りながら、夫に先立たれた年下の独身女性・聡子(演:中江有里)とのデートに臨む54歳の独身男性」という設定で、真治役を演じた。原案では山本を想定しておらず、山本自身にもアナウンサー以外の役柄での演技経験はなかったが、「この役はヤマヒロ以外あり得ない」という理由で出演に至ったという。 『ちちんぷいぷい』メインパーソナリティ時代の2017年には、サンデリックフーズ(前述の泉佐野市で高校時代の同級生が営んでいる製麺会社)から、冷凍うどんの商品開発への参加を依頼された。山本はこの依頼を訝ったが、「(山本の)頭もうどんも『つるつる』だから」という理由に納得したうえで開発へ参加。実際に「つるつるうどん」というブランドネームで商品化に漕ぎ着けたばかりか、テレビ・ラジオを通じて初めてのCM出演が実現した。CMの出演に際しては、オリジナルソング を制作したうえで自ら歌唱。発売20周年を記念して2018年12月から放送されているテレビCMでは、この曲をギターの弾き語りで披露している。 『ちちんぷいぷい』終了後の2021年度には、大阪司法書士会による啓発ポスターのモデルへ起用。自身の頭髪を強調した複数の顔写真に「遺言で不毛な争いをなくそう」「いい相続は明日を明るく照らします」という文言を組み合わせたポスターやチラシが、2021年5月6日から大阪府内の会員(約2,400名)に配布された。ポスターやチラシは司法書士制度を啓発する目的で広告会社が制作したものだが、受け取った会員の一部から「身体的特徴を揶揄するような内容で不快」との指摘があったため、大阪司法書士会では同月11日付で全会員に謝罪文を送付。「人権を尊重する団体として配慮が足りなかった」との理由で、ポスターやチラシを回収する事態に至っている。
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