著書及び関係書とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 著書及び関係書の意味・解説 

著書及び関係書

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/22 23:04 UTC 版)

木々康子」の記事における「著書及び関係書」の解説

曼殊院から』(川島書店1969年) 敗戦後誠実に自己の思想唯一戦争反対したマルキシズム)を担い実践しようとした青年たちの苦悩挫折を、洛北曼殊院雷雨の中で生まれた恋を縦軸にして描いた作品。それは現代若者には理解できない貴重な歴史的現実である。 『蒼龍系譜』(筑摩書房1976年)、田村俊子賞最終第17回)を受賞 幕末から明治初期までの激動の時代を、越中高岡(現,富山県高岡市)の蘭方医長崎家の四代家系中心に描く。長崎家も、蘭学国学尊王攘夷論開国倒幕論、キリシタン4番崩れ廃仏毀釈など、幕末期さまざまな思想揺さぶられ,さまざまに傷つく。維新実現させたのは、こうした下級武士豪商農の知識層だった。維新後蘭学者祖父影響受けた二人の孫は、新し教育受けて次々渡仏していく。 『陽が昇るとき』(筑摩書房1984年上記続編。1878(明治11)年,長崎家の血を引く二人の孫はパリ再会する。その一人磯部四郎1875年からパリ大学法科留学していた。帰国後、フランス人政府顧問ボアソナード助けて新国家法制度作る刑事事件弁護制度実現民法創生公布直前法典論争」によって葬られる)。その後、「大逆事件」の主任弁護人務めたが、無実社会主義者13人は死刑処せられる。彼は陪審制度実現させ、大正12年大震災死亡したもう一人の孫、林忠正1878年パリ万国博覧会通訳務めた後、パリ留まりジャポニスム流行乗って日本工芸品を売りさばきながら、日本美術文化紹介者としても活躍した。まだ貧し印象派の画家助け親交を結ぶ。1890年代からは主に浮世絵を扱う。1905(明治38)年、印象派絵画500点を持って帰国自分の手西洋近代美術館建てようとしたが、果たせぬまま死亡した日本初印象派コレクション日本理解されぬまま、アメリカで散逸した二人の、法曹界美術界への献身生涯は、暗いもう一つ明治史である。フランスで学び生きた二人理想実現されることなく軍事大国日本成立していく。 『林忠正その時代―世紀末パリ日本美術』(筑摩書房1987年年代記的な評伝資料公開。 『敗戦まで』(はまの出版1999年16歳敗戦直面した少女期の、実体験に基づく小説作品出版当時硬直した反戦主義者が、戦争事実を全く知らないままに、戦争参加した者の責任追及し国民憲兵脅され戦地に向った、などという主張への、反論として書かれたもの。それだけ本書への批判多かった。だが、大東亜戦争緒戦大勝利全国民挙げて酔いしれたことヒトラーへの大讃美明治以来軍国主義の中で、強い日本・軍対す国民信頼高く多く国民窮乏に耐え、一致協力して戦争支えた無謀な戦争知りつつ、国家の危機のために自らの命を捧げた特攻隊員への感謝。軍の発表疑いつつも、最後勝利を信じた絶望的な事実。その戦争反対唱え抵抗したのは、一握り共産主義者けだった事実……。 刊行から10年経ち政権交代もあって、新し事実資料発表されるようになり、人々はこの著書書かれたことは事実だったと知る。明治以来の国の体質国民意識こそが、戦争という悪を無批判受け入れたと、本書主張している。 「磯部四郎断章」『磯部四郎研究平井一雄村上一博編(信山社2007年所収幼児期から大学南校入学までの数奇な経歴司法省明法寮から選ばれ第一次司法省留学生としてパリ大学留学帰国後、ボアソナード助けて民法を創り、その多忙さの中で全法学亘る49冊もの法律書刊行する。「民法典論争」に敗れたのち、無実信じた幸徳秋水らの社会主義者弁護団長を引き受ける。彼らを助けられなかった悔恨から陪審制度実現努めその実現を見た直後関東大震災被災し遺骸残さず死亡した生涯フランスで学んだ人権擁護貫いたが、その飄逸性格も描く。 「19世紀末パリ日本」、『ふらんす』(白水社)で、1998年4月号1999年3月号に連載したエッセー。 『林忠正』(ミネルヴァ書房日本評伝選〉、2009年世界を巡る活躍世界的な視野をもって美術商越えた仕事をし、遠いフランスから、日本近代化のためにあらゆる努力をした、林忠正生涯を描く。日本人として初め印象派理解しマネとも親交を結ぶ。浮世絵大量に売った売国奴、と指弾されたが、優れた作品決し売らず日本持ち帰った日本美術擁護者だった。浮世絵に捺された「林忠正」の小印は、鑑定として、その価値は今も世界生きているこれまでの資料加え新し資料駆使して書かれ林忠正評伝。 『春画印象派 "春画売った国賊"林忠正めぐって』(筑摩書房2015年

※この「著書及び関係書」の解説は、「木々康子」の解説の一部です。
「著書及び関係書」を含む「木々康子」の記事については、「木々康子」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「著書及び関係書」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「著書及び関係書」の関連用語

著書及び関係書のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



著書及び関係書のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの木々康子 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS