来栖一派(久喜幕府)
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「アイアムアヒーロー」の記事における「来栖一派(久喜幕府)」の解説
来栖(クルス) 本名・年齢不詳の自称「自宅警備員」で、作品世界のネット上では「小学生時代から引きこもりで個人特定出来ず」と称されている青年風の人物。パンデミックの3週間前(2009年4月上旬)時点で「感染した自分の母親をバットで何度もフルスイングする」映像をYouTubeにアップしていた。映像を通して呼びかけていた「俺達の時代」「世界は俺達のもの」という言葉は、ネット上に多くの賛同者を生み、その熱狂的ファンを指して「クルス信者」という呼び名まで出来ていた。埼玉県久喜市周辺でアジトメンバーと共に活動。常に裸にブリーフのみの姿で高い身体能力を持ち、柘植ナイフ(アタックサバイバルとブッシュ・マチェット)を愛用する。 アジトが感染者に襲われた際、崇が感染する過程を見届けた後に学校へ移動した苫米地らに遅れて合流すると、気まぐれで羽生兄妹を殺害。崇とスコップの男に勝負を挑むも激昂した崇に敗れる。クルス同士の意識に存在する「本体」の眠っている姿は老人であった。 江崎崇(えざき たかし) 埼玉県久喜市に住む引きこもり青年。母親が感染した後、自室にバリケードでたてこもりネットの掲示板を見て過ごしていた。来栖一派が仲間を募った書き込みに応え、救出してもらう。その際、来栖に「母親の首を切断しろ」という命令に苦悩しつつも実行。江崎家から脱出の際に周りの感染者が集まりはじめたため、毅と共にアジトに向かう。来栖一派に加入後の装備はフェイスガードゴーグル、キックミット、ククリナイフ。 アジトが感染者に襲撃された際、彼らを引き付けるため自ら囮となり外に出て陽動、激戦の末に噛みつかれ川に落ちる。しかし感染後も意識があり身体能力が飛躍的に上昇する「半感染」状態となる。茫然自失のまま校庭へ赴き、来栖に羽生兄妹を殺害されたことを知らされ激昂。来栖とスコップの男を倒し新たな「クルス」となる。 毅(こわし) 江崎を救出しに来たメンバーの一人。来栖の右腕的な存在で常に冷静。装備は防塵マスク(1721型)、キックミット、手斧。武道を習得しているようで逆上した春樹を簡単に押さえ込む。直接死亡した描写はないが、第192話にて戦闘型ZQNと化した毅が都内で活動していたコロリらを襲撃している。コロリによって頭部を切断された後も斥候のような活動を続けるなど強靭な肉体に変異しており、また切断された頭部も他のZQNに植え付けられ、再度高層ビルのコミュニティを襲っている。最期はおばちゃんによって手斧で再び頭部を切断された。 ダニエリ 江崎を救出しに来たメンバーの一人。来栖の輸送を担当していた片言の日本語を話す外国人(台詞は全てカタカナ)。装備はフェイスガードゴーグル、キックミット、ククリナイフ。江崎を救出した後バラバラに逃げた際に感染し、「かまれちゃったから」という理由で来栖に殺された。 来栖一派の女 江崎を救出しに来たメンバーの一人。本名や詳しい素性は不明。装備はフェイスシールド、キックミット、ククリナイフ。性別は女だが、外見と言動から性同一性障害であることを伺わせる。また、小田が英雄に語っていた話より、小田の妹(心は弟)であった模様。 アジトの風呂場で寝ていた際、感染者が雨戸を破り窓から侵入し取っ組み合う。アジトのルールに従い風呂場で監禁されていた際に発症し窓から外に逃亡。第240話にて戦闘型ZQNとして池袋で英雄と対峙し、一時は襲い掛かるものの姉である小田との交信を境にクレーンに追い詰められた英雄を守りはじめる。最期は他のZQNに首をもがれクレーンから落下した。 苫米地(とまべち) 来栖達のアジトにいる髭をはやした男性で自称「愛妻家」。メンバーの武器製造を担当している。アマチュア無線に精通しており、他の生存者と連絡を取り合っていた。アウトレットモールの伊浦が発見した「生前の生活習慣をトレースしている」などの他に「感染者は極めてゆるやかだが南へ移動している」「皮膚感覚をもつ」などの発見をしている。 第223話で再登場した際にはかつて羽生兄が使用していたクロスボウを装備していた。小型ヘリの操縦技能を持っており、サンライズ60を襲撃した際に同じく操縦技術を持つと自称する浅田を恫喝してヘリコプターを奪取する。数名の生存者を乗せ、自ら操縦するヘリコプターでサンライズ60を脱出。 おばちゃん 来栖達のアジトにいるいかにも中年主婦といった風貌の女性。本名は不明であり、アジトのメンバーには「おばちゃん」と呼ばせている。アジトにおける家事全般を担当している。パンデミック後も電気が使えることや、原発に不安を持つなど主婦ならではの疑問を持つ。物怖じしない性格で、アジトの風呂場から感染者が侵入した際は包丁の二刀流で応戦し、感染者の首をためらうことなく切断した。 第225話にて再登場し左目に眼帯を付け武器として手斧を装備していた。クルスの横暴に耐えかねて一派を離反した後、銭湯で偶然出会ったコロリ隊と意気投合する。屋上での戦闘で異形と化したコロリ隊の女兵士に飲み込まれるが、コロリに救出され一命をとりとめた上に若返る(外見から見るに20代ほど)。サンライズ60脱出後に伊豆七島で瀬戸との子供を授かる。 春樹(はるき) 来栖達のアジトに居た男子中学生。パンデミック以前に両親がカルト宗教に入れ込み、家庭崩壊した過去を持つ。江崎の母校の生徒(6年後輩)でもあり、江崎の中学生時代、彼をいじめていた親戚を持つ。短気で攻撃的な性格であるが、城を何かと気にかけている。 頭にフェイスガードを被り、左手には包丁を数本刺したキックミットを付けている。桐谷と格闘の末にZQNの血液が付着した包丁で桐谷に傷を負わせて感染させる。しかし油断した隙にキックミットに刺してあった予備の包丁を桐谷に奪われ、頸部を刺されて感染してしまう。発症後は城の呼びかけに見向きもせずひたすらZQNと戦っていた。 山田城(やまだ きずき) 来栖達のアジトに居た春樹と同級生の女子中学生。屋内でも常に防塵マスク(3M 6000)を装着している。家族が避難したというメールを信じ、避難所の学校に望みをかける。 都内に進出した際には、武器回収任務中であった桐谷らに対して性交を条件に救助を求めるというハニートラップまがいの罠に嵌め、桐谷の相方を春樹に殺害させた後に「キモい」と吐き捨てるなど冷淡な行動に出る。サンライズ60を襲撃した際には苫米地に追従して春樹との脱出に固執していたが、そのせいでヘリコプターに乗り損ない、発症した桐谷に足を掴まれ、さらに顔面に手斧が直撃し墜落した。 羽生兄妹(はにゅうきょうだい) 兄は江崎救出の際、後援部隊としてクロスボウ(TAC-15)で感染者達を狙撃した男性。アジト近くの田んぼの物置小屋を改造して、普段はそこでアジトの門に近づく感染者を駆除する。アジトとは携帯ゲーム機のチャット機能を使い交信する。妹・富貴子は小型のクロスボウを持ち物置小屋で見張っていた。 来栖一派を信用しておらず、地元民の江崎を独自の避難計画に誘う。学校に逃げ込んで車で待機する苫米地を脅迫していた際、やってきた来栖の気まぐれで兄妹ともに殺害される。 スコップの男 本名不明。2本の剣先スコップを武器にしており、裸にネクタイとブリーフの格好で来栖を待ち構えていた。かつてスーパーでバイトをしていたときに感染者に噛まれたが誰も心配されなかったことに憤りを感じ、「ヒーロー」になれなかったことをコンプレックスに思っている。その後は避難所を転々と回り、自分より格上に見える人間を次々と殺害していった。 感染以前はいじめによる落下事故の後遺症で半身不随を患っており、感染後は江崎と同様に意識を保つ半感染となった。半感染状態であることを「人間を超越した」「狂巣(クルス)」と称している。
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